パリは東京のように地下鉄が細かく走っているので、どこに行くにも便利、というようなことはガイドブックで読んでいたけれど、去年パリを訪れた時は一度も乗らずじまいだった。
まず、天気がよくて気持よかったし、見るもの全部が新しくて地上の建物や通りや人々や、全部を見たいと思って、オープンバスに乗ったり、タクシー乗ったり、ひたすら歩くことが多かったから。
もっとも、一番の理由は、夫による「海外の地下鉄なんて危険すぎるよ。危ないから絶対のっちゃ駄目だ!」というような強い拒否感。
もちろん、海外の地下鉄が必ずしも安全だと言い切れないというのは私も納得だし、例えばそれが、夜中や早朝だったら避けた方が無難だなとは思う。用心するに越したことない。でも、ガイドブックでも地下鉄を使うことが前提となっているというか、むしろ推奨されているぐらいだし、常識的に気を配っていれば大丈夫なんじゃない?と…。それに、海外の地下鉄の様子がどんなだか見たいし…。
それでも、夫はやはりかたくなに拒否していた。
でも、ルーブル美術館出た後、あまりの寒さに一度ホテルの戻ってもう少し暖かい格好に着替えよう、ということになった時、雨も降ってるから歩いて帰るには若干タルいし、タクシーってほどでもないし、でも寒いし…、というわけで、状況で押し切って、ブゥブゥ言う夫を連れて地下鉄に乗ってみた。
改札の切符通すところが、日本よりやや高めだとか、改札とか出口のドア(?)が通りにくいとか色々あるけど、ま、普通。東京で超複雑な地下鉄を乗りこなしてるんだから、別に全然違わない。行き先が横文字で書いてあることぐらい?
地下鉄降りる時に、自分でドアあけないといけないけど、「えー!どうやってあけるかわからん!」なんて思う余地もないほど、迷うこともなく開けられるし、日本みたいに「次は◯◯〜」なんて、駅名をアナウンスしてくれないけど、駅に到着すればでかでかと、タイルで駅名が書いてあるし、これは楽ちんだ。
車両は古いね。
ちなみに、去年パリに行く時に「きっと地下鉄乗りまくるだろうから…」と思って、3日間メトロやバス、国鉄、RER乗り放題になるParis Visiteなるものを買っていたのに、アンチ地下鉄の夫のため、結局使わないままになっていたので、今回一応それを持って行った。いよいよメトロデビューという段になって、やっとParis Visiteの出番がやってきたわけだけど、地下鉄に乗る度にチケットやカルネを買う必要もないし、普通の切符と同じ形状で、普通に改札を通せるので手間がない。
地下鉄では、車両の中で、突然スピーカーにマイクつないで歌い出すおじさんがいたり、ヴァイオリンを弾きはじめる人がいたりと、なんか、フリーダムな感じなんだけど、ま、夫と二人で行動していたし、それなりには周りにも気をつけていたので、いろんな人に危ないよと忠告されていたスリに会うこともなく、怖いことは特になかった。
社内はこんな感じ。
路線図というか駅名もちゃんと書いてます。
ここで面白いのが、青いシールが貼ってあるとこが多分そうだけど、工事中のため停車しないという駅なんかもある。実際、乗り換えようと思っていた駅に止まらなかったということがあった。ま、でも、東京の地下鉄同様、あちこちでいろんな線に接続しているし、仮に途中で地下鉄降りたとしても、数駅分なら歩けるぐらいの距離なので、ちっとも困らないんだけど。
ガイドブックについてるやつでもいいし、ホテルのフロントとかでもらえるような地図に載ってるやつでもいいけど、路線図は何らかの形で持っておいた方が無難かな。
全体的に、地下鉄駅構内は暗いかなーと思うものの、震災後は東京でも、節電でけっこう暗かったりするから、それとあんまり変わらないと思う。
あ、そうだ。パリの地下鉄は、乗る時には改札通るけど、出る時には改札がないのね。でも、地下鉄の車両降りたら、手に切符を用意するようにしてしまう(東京だとPasmoというかケータイだけど)というのは、反射神経みたいになってるらしく、手に切符を用意したのに、「あーん、そうだ、改札ないんじゃん!」ってことが度々。