4月20日〜5月1日まで出張でサンフランシスコとミネアポリスに行き(ついでに私用でコロラド・スプリングスに立ち寄りつつ、サンフランシスコにも再度立ち寄る)、その時のこともファッションと絡めて書きたいと思いつつ、こっちを先に。
Pinterestのオフィスオープニングパーティの翌日は、DOLCE& GABBANA(以下、ドルガバ)表参道のパーティにも顔を出したのですが、写真をFacebookにアップしたらその時のスタイリングに反響があったのでご紹介。
いつもは招待状が届いてもなんとなくドルガバのイベントは行かないのだけど、今回はインビテーションの封筒と切手がウィステリア(藤の花)柄でめちゃ可愛くて印象的だったので、ちゃんと捨てずに取っておいたのでした。それが冒頭の写真。
この4月17日に開催されたドルガバ表参道のパーティは、翌18日から限定店舗で発売される、ブランド初となる日本限定コレクションに合わせたもの。
出張前で色々スケジュールが詰まっているなか、行きたいと思っていたイベント、レセプションなどがなぜか3つも重なっていたこの日、とりあえずいつもお世話になっている担当の方にご挨拶だけ行こうと思って本当に顔だけ出しに。
この日、普段の私とは違う感じのスタイリングで行ったら、私の主担当と副担当の方に驚かれてしまいました。色々着るんです、私(汗)。
お店に入ってみるとショーモデルと思われる、日本限定コレクションアイテムを身につけた外国人女性たちも多数。しかも彼女達はとてもフレンドリーで、一緒に写真撮ろう、撮ろう!となってたくさん写真を撮ったりもしました。
同じ地球人と思えぬ頭身バランス!隣に並びたくない!w
全身が分かる写真がこれぐらいしかないのですが、私が何を着ていたかを解説すると、
- ヴィンテージのスウェットにパフスリーブ状のサテンの袖が取り付けられたリメイクのトップス
- ドルガバの黒のレースのペンシルスカート
- スポーツソックス
- エナメルのピープトゥバックストラップパンプス
- 黒のハット
- ドルガバのレザージャケット
- ドルガバのシシリーミニショッパーバッグ
コーディネートにドルガバを何点か投入しているものの、店内に入ってすぐ、レザージャケットとバッグは預けてしまったので、パッと見ではドルガバのアイテムが使われているようには見えない、そんなコーディネート。
担当者に説明受けつつ限定アイテムなど見ていたところ、知らない外人男性が近づいてきて「君のスタイリングすごくいいね。カジュアルなのにシックだし、他の人には真似できない感じでオシャレだ!どうしても声かけずにはいられなかった。」と話しかけられる。
しばらく、着ているものの話などしていたけど、そのうちなぜか色んな旅先の話とかになり、今度ミラノに来たら連絡しなさい、と言って名刺までいただきました。
イタリア男だから褒めるのが上手いのか。納得と思いつつ名刺を見ると、ミラノのDOLCE & GABBANAの人。
ドルガバのパーティなので当然店内には、ザ・ドルガバ!な今シーズンのプリントのアイテムやワンピなど着ている方もたくさんいたのだけど、身につけているドルガバのアイテムではなく、スタイリング全体を本国のドルガバの人に褒められるとはお世辞でもちょっとうれしい。
それはそうと、この記事で伝えようと思っていることはひとつ。
チビでもペンシルスカートは着れます!
ということ。
低身長だとペンシルスカートや膝下丈は難しそうと感じる人も多いかもしれません。
実際、Facebookに写真をアップしたら
「ペンシルスカートとソックスのバランスが絶妙☆同じチビサイズとしては真似出来る!?」
「足が短いから膝下丈避けてたけど、着てみたくなっちゃいました」
といったコメントがありました。
私自身、ちょっと前まで149.8cm、最近やっと大台の150cmになったチビなので、そもそも洋服を着るには体形的にはあまり恵まれておらず(体型的には和服の方が似合う)、モデルさんならかっこよく決まる膝下丈などという中途半端な(!)スカートも私にとっては問題児アイテムです。
さらに、私の場合腿が張っている体形なので、本当はあらゆる形のスカートのなかでも、体形カバーを念頭におくとしたらタイトスカートは避けた方がいいアイテムの一つだったりします。
そんな風に、自分の体形にとってかなりハードルの高いアイテムを入れるとは、我ながらドMなんじゃないかとも思いますが、それでも周りからは「アリ」として認められているとすると、その理由はバランスとインパクトのコントロールにあるといえるかもしれません。
スタイリングのポイントとしては
- ハットとヒールで少し身長を嵩上げ
- トップスにボリュームをもたせ相対的に下半身を細く見せる
- そもそも、トップスのインパクトあるデザインで下半身に注目を集めない
- 注目を集めたいところ以外は色を絞る
と、テクニック的にはとてもベーシックなことばかり。
ですが、そこに実はインパクトのコントロールも加えているのです。
このコーディネート内におけるインパクトと、環境との対比におけるインパクトです。
もう少し具体的に説明します。
このコーディネートのなかで、スウェットにサテンという異色の素材合わせ、ボリュームのあるパフスリーブはそれだけでインパクト大です。
加えて、実はこのトップスはコーディネートのなか単体だけではなく、ドルガバ表参道でのパーティという会場においての異質さといった意味でのインパクトも持っています。
ここ数シーズンにわたってフラワープリントやシチリアの伝統的な飾り車や人形などの柄、神殿やその装飾などからインスピレーションを受けたようなゴールドを多用したようなアイテムがたくさん発表されてきました。会場ではそうしたアイテムを身につけた人がたくさんみられるはずです。
私がもしそうしたアイテムを身に付けていって仮に平均的な身長の人と装いがかぶってしまった場合、低身長の私は大変不利になってしまいます。なんだかんだ背が高い方が洋服はステキに見えるからです。
それだけでなく、「トップスにインパクトあるものを持ってくることで視線を上げる」テクニックにしても、ここ数シーズンのドルガバの服からインパクトのある服を選ぶと(いくつか私も持っています。友達には「仏壇パンツ」と呼ばれているようなものとか、ド派手な色使いの絵画のようなプリントのトップスなど)、確かに通常で見ればインパクトがあるはずなのですが、周りが同調のインパクトをもった服を着ていた場合には、なじんでしまって全くインパクトにならないということなのです。
そういうわけで、ドルガバのレディースのラインではあまり見られないスウェット素材、しかも近年ドルガバで使われていないカラーパレットのものを持ってくると、会場と自分のコーディネートといった関係性のなかでもインパクトが強く打ち出されそこに視線を集めることになります。
もちろん、これはリスクもはらんでいるので、状況をよく見極めなければなりませんが…。
ちなみに、この膝下丈のスカートを使って、もっとスタイルアップを図るのであれば、この黒レーススカートとセットアップになっているレースのトップスを着て、黒一色にまとめ縦のラインを作った方がおそらく効果的です。特にこのスカート、実はハイウェストなのでトップスをインにすると、上半身がコンパクトに、下半身が縦長となり、脚長効果を狙うことができるからです。
それはそれでエレガントですが、なんだか普通…。
(フォーマルな場ではもちろんそっちの方が◎)
この日、このアイテムを組み合わせようと思った背景には、この日に行った別のイベントのことや、日中の仕事上の動きなど、さまざまな要因があったわけですが、結果的に、黒のレースのペンシルスカートというシックなアイテムをカジュアルでスポーティに振ってみたというところに、多分このコーディネートの面白さがあり、ミラノのドルガバの人の目に止まったのだとも言えるでしょう。
「自分の体形だとこれは着れない」
そんな思い込みって誰しも少なからず持っていると思います。
「そんなことはないから何でもトライしてみろ!」とはさすがに私も言えません。
体形は人それぞれ違うし、度合いもまた全く違うからです。
やはり一概には言えない。
でも、多くの場合、自分の体型の特徴を客観的に捉えつつ、環境を含むいろんな意味でバランスを整えると案外いけちゃうアイテムって多いものです。
お洒落への道はトライ&エラーがあってこそ。
苦手なアイテムも、どうやったら自分の体形で着こなせそうかと妄想してみたり、実際に試して周りの反応を見つつチューニングしてみることって大切です。