Archive for 5月, 2012

愛犬と楽しむ温泉旅館 伊豆修善寺 絆

Posted in Luxury Experience, Travel, サービスデザイン, ホテル, ワンコ旅, 国内旅行 on 5月 23rd, 2012 by chibirashka – Be the first to comment

週末、またまたワンコさんを連れ旅行に行ってきた。
今度は伊豆修善寺。修善寺に行きたかったわけではなく、「ここだったら泊まってみてもいいかな」と思う宿があったのでそこに。

我が家の旅行は例によって唐突なので、今回もチェックインの1週間ほど前に空室状況みたら、偶然空きがあったのでたまたま。離れの特別室には囲炉裏の間とか露天風呂がついていて本当はそこが良かったけど、もうそういうお部屋は埋まっていたので、本館の普通のお部屋に。

ここの宿良さそうだなと思った決め手は、犬も人間も両方ともが満足できそうなところ。

人間用の宿に「ペットもどうぞ」というスタンスだと、犬連れて行くには設備的に何かと不便だったり、あるいは迷惑をかけちゃいけないという落ち着かなさがあったりする。逆にペット可をアピールしている宿だと、ある意味ではペット連れ客の足元を見たようなサービスだったりする。その「足元を見た」感じというのが、金額の高さなのだったらまだいいんだけど、「えー、こんな宿、バックパッカーとか海外貧乏旅でもない限り泊まりたくないんですけどー」という設備だったりすることもまぁ、多々ある。もうなんというか明らかに、「人間用として普通に営業するには競合に全く勝てる見込みもないから、経営悪化をなんとか再生すべくペット受け入れ型に転向した」というのが見え見えのようなね。

今回お世話になったこの宿は実際に人間、犬とも大満足な宿だったと思う。(だと思う、というのはワンコさんの意志の本当のところは分からないからw)

◆犬連れに嬉しい宿の条件は犬連れの制約がゼロであること

ペットOKを謳っている宿って最近はけっこういっぱいあるんだけど、我が家のような犬の飼い方をしていると、そのペット宿のうちでも泊まれるところというのは半減してしまう。
なぜなら、ペットOKと言っておきながら実は落とし穴があったりするから、例えばこんな。

  • 犬は専用エリア(ホテルに附属するペットホテル)に預けなければならない
  • 犬はロビーエリアなどを共用エリアを通れない(通るには頭まですっぽり隠れるドッグキャリーが必要)
  • 犬は客室に一緒に入れるけど、飼い主が部屋を離れるときにはケージの中に入れなければならない
  • 犬はダイニングルーム(レストラン)に連れていけない
  • 宿にペットに必要な備品(トイレシーツ、タオル、消臭剤、コロコロシート、ウンチ捨て場など)がない
  • 宿や宿周辺にペットフレンドリーな施設(ドッグランやカフェなど)がない

我が家では、家の中を犬達が人間と同じように自由に歩きまわれるようにしているので、ケージにいれるとかケージが天井まで積まれたようなペットホテルに預けるなんてちょっと考えられない。そういう躾を小さい頃にしなかったから、突然ケージに入れと言っても、犬達だって慣れていないからできないし。

それに国内旅行の場合、我が家は夫婦の楽しみのためというよりはワンコさんのために連れて行くのだから、100%の時間をワンコさんと過ごしたい。

そういうわけで、ペット可と言われるところでも泊まれるところは多くないのだ。それに加えて人間達の満足度(食事や部屋のキレイさとか)まで加味し始めると、本当に選択肢が少ない。若い頃はペンションとかでも楽しかったけど、最近は普通のホテル程度のところに泊まりたい。

で、話を戻して、今回の「絆」というお宿。
サイトを見てみても、ちゃんと普通の宿な予感。
http://kizuna-shuzenji.com/

こういうサイトから受ける印象ってやっぱり大事だなー。
グロナビにいきなり「愛犬」って入ってるあたりが、「あ、犬連れてってもほんとに大丈夫そう」という安心感につながるし、同時に「料理」というメニューがあるあたりもこれは人間も満足できそうだなという期待をもたせる。

こうしてウェブを見ていてもそうだし、実際泊まってみたうえでそのサービスから受け取った印象からもそうなんだけど、この宿、本当に100%ペットフレンドリー。ペット宿にありがちな変な落とし穴がないのはもちろんなんだけど、人間の嗜好にもばっちり応えてくれた。宿全体でペット連れに関しての制約が一切ない。

人間と犬のための絆のサービス

温泉宿としての振る舞いと、ペット宿としての両方で十分満足できる。

●お料理

お料理は温泉旅館らしくお部屋出しの会席料理。らくちーん。

普段からけっこういいお店に行くことも多いし、グルメとまでは言わないけど、自分でも料理するからそれなりに料理の味とか見た目とか食材とか気にかけている方だと思うけど、そんな私でも満足。行く前までは「高級旅館、温泉旅館といっても、ワンコOKって言ってるぐらいだからあんま期待できないかもなー」と若干疑っていたけど、ほんとすみませんでした(汗)。本当に美味しかった!

夜ご飯の献立

お酒・つう

お食事

お食事

お食事

お食事

お食事

お食事

お食事

お食事

お食事

お食事

お食事

そして、ワンコさん用のワンコ御膳まであったw

ワンコさん用御膳
ちゃんと手作りだしすごく美味しそう。

内容は、

  • 満月おからバーグ(軟骨入り鶏ひき肉、おから、鶏卵、干ししいたけ)+付け合せ(じゃがいも、無塩バター、とうもろこし、人参、ブロッコリー)
  • 豆乳南京スープ(南京、豆乳、枸杞の実、ブロッコリースプラウト、ラディッシュ、青豆)+鰯はんぺん巻(鰯、魚のすり身、大和芋、焼き豆腐、白胡麻)
  • 黒米リゾット風(黒米、白米、鶏がらスープ、トマト、アルファルファ、鰹粉節、百合根、ミント)

朝ごはん(人間用)もものすごい品数!そして豪華。これって夜ご飯のメニューに入っててもいいんじゃないか?と思える凝った料理が惜しげもなく何品も献立に入っている。

朝ごはん

●お風呂

我が家が泊まったお部屋には露天風呂はなかったけど、普通のお風呂はあった。このお部屋のお風呂の方はワンコさんと一緒に入ってもOKと言っていた。結局、私も夫も大浴場に交代で入りにいったので、お部屋のお風呂は入らなかったけど。ちなみにお部屋にあるアメニティはブルガリのものだった。ブルガリのアメニティ、パッケージ変わったね。洞爺湖ウィンザーの時よりもっとライトな感じになってた。

ブルガリのアメニティ

大浴場の方も、脱衣所まではワンコ連れOKらしく、リードフックや粗相したとき用のシートなどその他必要なものが常備してあった。

大浴場には露天風呂も。

●お部屋

本間のほか広縁もあって広々。

お部屋(本間)

お部屋(広縁)

そしてワンコさんに必要な一式が置かれたエリアも。

お部屋(ペットアメニティ)

夫の席を陣取るランディ
夜には仲居さんと番頭さんがおふとんを敷きにきてくれる。しかしここでハプニングが。
お布団を敷き終わって、仲居さんと番頭さんが部屋から引き上げたあと、私と夫がちょっと目を離した隙に、(多分)TAFFYがお布団の上で粗相した。家でもベッドの上で粗相したことないから興奮してたのかもしれないけど、それにしても困るー!シーツがちょっと汚れたぐらいだったらいいけど、もろにお布団にまで被害が…。

すぐフロントに連絡すると、仲居さんと番頭さんが来てくれて、嫌な顔もせず「心配いらないですよ。大丈夫ですよ。」と全部新しいものに入れ替えてくれた。

お布団もワンコと一緒に寝てOK

こういうのすごい嬉しい。多分子供連れの場合でも同じだと思うけど。

●ワンコ用設備

このお宿、ドッグランが屋内にも屋外にもある。しかも、それぞれ期待以上。
屋内の割には広そうだったし、屋外も「とりあえずあります」という風ではなく、芝生の広い整備されたドッグラン。

雨男の夫との旅行だと雨が降る可能性も高いし、室内でも遊べるのが行く前から分かっていたから安心だったw

結局晴れたので屋外ドッグランに2回連れていった。
広々した芝生に、日陰を作ってくれるテントとその下にはワンコさん用の飲料水とボウル、入り口にはボールなど遊び道具、場内の数カ所にうんちを捨てるためのエチケットボックスやオシッコを洗い流すための水の入ったペットボトルも。

ドッグラン

ドッグラン

宿の玄関から1分ほど歩いたところにあるんだけど、玄関先にはお散歩セットも常備されていた。お散歩セットは小さなトートバッグなんだけど、ウンチ拾いバッグ(ペーパー+袋)、ペット用虫除けスプレー、オシッコ流し用の水の入ったペットボトル、ペットシーツ数枚といったものがあらかじめセットされている。超便利。お部屋からはリードを付けたワンコさんだけ連れてきたら、玄関先でそのお散歩セットをひょいと持っていくだけなんだもん。

動物の有識者である仲居さんの存在

この宿で一番満足度を上げているのはもしかしたらこれかもしれない。

旅館には仲居さんがいて当たり前なんだけど、この旅館では単に仲居さんや番頭さんが犬好きとかではなく動物のプロフェッショナルなんだよね。専門性を持った仲居さんって新しいかもしれない。詳しく聞かなかったけど、多分、トリマーやドッグトレーナー、アニマルセラピスト、動物看護師、動物園などの飼育係といったところに就職するのが一般的なような学校で勉強した人達っぽい。

だから、犬達がどう扱われたら嬉しいか安心するかといったことを分かっているようだし、その飼い主がどう感じるかというのも把握できるんだと思う。

我が家の担当の仲居さんは友香さんという可愛らしい女性だったんだけど、RANDYもTAFFYも友香さんのことがあっという間に大好きになった。

仲居さん

仲居さん

夜の会席料理を運んできてくれる時も、部屋に入ってくる度に出迎えに行き、また別のお料理を取りに部屋を離れるときには寂しそうに見送っていた。(ま、自分達にもお料理もらえるといいなという下心もあったかもしれないけど)

仲居さんを見送るランディとタフィ

犬たちの反応を見てると、宿の人や宿自体が彼らにとって居心地いいかどうかが分かる。

予約から帰宅後までの包括的なエクスペリエンス

サービスのバランスがとてもいいと思った。バランスというか一貫性だな。
提示される情報やタイミングがすごくよく考えられている。

●行く前

予約を入れたら数日後に、宿や、宿周辺観光施設情報などのパンフレットが入ったお手紙が郵送されてきた。こういうの便利。

パンフレットの内容も、期待を高めるようなイメージ写真といったものだけでなく、宿に何が常備されているかといった適切な情報が適度な量で載っていた。

行く前に送られてきたパンフレット

●チェックイン

犬を連れているとフロントでチェックインするのも大騒ぎだったりする。だから今回のように、とにかく到着したら番頭さんが荷物を部屋に運んでくれて、すぐに部屋に案内してくれるというのはありがたい。チェックインする前から「河内さまですね」と把握してるのもすごい。予約の時に犬種などを伝えてあったからだとは思うけど、成田からファーストクラス乗るとき以来の驚きw

結局、チェックインというのはなく、その代わりに「チェックアウトまでに記入してください」とアンケートのついた宿泊フォームがお部屋に置いてあった。

お抹茶とおまんじゅうのサービスも。

伊豆修善寺・絆でお抹茶

●滞在中

お部屋に到着すると犬達の名前の書かれたカードが置かれていた。箱根のハイアットリージェンシーと同じ感じ。

ワンコさんの名前が書かれたカード

そして、記念日の宿泊とかでもなかったんだけど、仲居さんが挨拶に来る時に、ワンコさん達用にギフトを持ってきてくれた。RANDY、TAFFYにそれぞれ1セットずつ。

ワンコさん達への宿からのギフト

ワンコさんへの宿からのギフトの中身

●チェックアウト

チェックアウトの時間ってフロント混むから嫌だなー(特に犬連れ同士客で混み合うと犬達が大合唱になる場合もあるし)とか思っていたんだけど、お部屋でのチェックアウトができたのでとっても快適だった。

チェックアウト後は、車まで荷物を運んでくれてお見送りもしてくれた。

●帰宅後

チェックアウトの翌日だったかな、「おかえりなさい」というはがきが届いていた。

帰宅後に届いたカード
担当者の名前とかが手書きであるほかはプリントされているだけのものだけど、チェックアウト後のケアがある旅館ってそんなに多くない気がするからちょっとサプライズだった。

プラス、「チェックアウトの時、旅館のカメラで撮った写真がブログにアップされているから見てね」という案内付き。帰った後もウェブサイトへの動線作ってるのがすごい。しかも、そのURLが「絆」のサイトではなく、「絆」を含む「しぶごえグループ」の総合トップページ

しぶごえグループには「絆」以外にも南房総や伊豆長岡にも同じようにいくつかの宿があるようで、グループトップページは、それらのブランドサイトへのポータルになっている。
「へぇ、他にこんなに宿があるんだ」と知るきっかけになるし、「絆」で良い体験をした後だから、他の宿にも期待が持てて、また行ってみようかなって思える。

ブログの方はアメブロで運営されているんだけど、多分いわゆるペット好きな人のブログによくあるトーン(絵文字いっぱい、写真に落書き・犬の声を吹き出しに)で作られている。

で、肝心の(?)私達が写ってる写真のページには、担当してくれた仲居さんのコメントがついていて、ワンコさん達にまたあの仲居さんを会わせてあげたいな、って思わせる。

グループ力もあるんだろうけど、サービスフローと人材教育が多分すごくしっかりしてる。すごい!
日本の宿で、リピートしたいと思える宿って多くないけど、ここはぜひ定宿にしたい!問題は今見る限りでも、泊まってみたい離れのお部屋は数ヶ月先までずーーーーーーーっと満室ってコトだ。

ちなみに、夕食の時ワインもボトル1本あけたし、ビールやお酒なども注文したりしたけど、それでも宿泊料全部(犬達の宿泊費混み)で10万円にいかないというコスパのよさ!すごい!!

犬連れでも心地良く過ごせる宿としては、箱根ハイアットや軽井沢の星のやを抜いて、ここがダントツ一位だなー。

愛犬と楽しむ温泉旅館  絆(伊豆修善寺)
http://kizuna-shuzenji.com/

愛犬同伴専門宿/しぶごえグループ
http://www.shibugoe.com/

——追記(2012/5/23)—-

今日、また「絆」からポストカードが届いた。今度は、担当の仲居さんからと思われる手書きのもの。

手書きのはがき

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F-12C GLOBE-TROTTER CLASSIC

Posted in Gadget / APP / Goods, モノ、グッズ on 5月 21st, 2012 by chibirashka – 1 Comment

先週、ドコモのケータイを買い換えた。

新しいケータイは、F-12C GLOBE-TROTTER CLASSIC。あの、スーツケースのグローブトロッターとのコラボモデル。

これまで使っていたガラケーはF906iという、いつの時代のだよ!って感じのだった。もう4年ぐらい経ってるね。

ドコモのケータイに興味もないし買い換える予定はなかったんだけど、なんか最近、ケータイが勝手に再起動することが目立ってきたということと、同じモデルを使っている夫がリアカバーをなくしてしまったことから、そろそろ買い換えようということに。

で、いざ検討し始めるとほんとに欲しい機種がない。「iPhone持ってるから、ドコモの方はタッチパネルUIじゃなくていいよー」というところがスタート地点だから余計になんだけど。むしろ、iPhoneってハードウェアキーボードがなくて歩きながらメール打つとかっていうのが難しいから、ガラケーの方はハードウェアキーを死守したいと思っていた。でも、スマホ機種が増えるにつれ昔ながらのケータイは機種自体減ってるし、わずかに残っている生粋の(?)ガラケー的ケータイも、もはや差別化要素が全然見当たらない。

そんなわけで、持ってもいいかもと思えるケータイを強いて挙げるならBlackBerry Bold 9900ぐらい。NYでKateが使っている様子を見ていたら、かなりサクサク動いていて特に地図検索とかが秀逸な印象があって。

でも、このBlackBerryも日本で持つにはメリットが少ないんだよね、特に私の場合。Outlookとか使ってるわけでもないし、おさいふケータイが使えるわけでもないし、画面は小さいのに幅はでかいし。NYで良さそうと思った地図機能も日本の環境にどれぐらいローカライズされてるかよく分からんし。

でも、他に欲しいのもないんだし半ば仕方ないぐらいの感じで、入荷待ちとなっているBlackBerryの予約までした。

ちなみに夫は、昔ソニエリから出ていたpreminiレベルの小さい機種でハードウェアキーボードがあるような機種が理想と言っていた。残念ながらそんな機種はドコモにはなかったけど、スマホの中ではかなりコンパクトと思われるソニエリのXPERIA rayという機種とBlackBerryとで悩んでいた。

いざBlackBerryを受け取りにお店に行って、待ち時間にデモ機を色々触っていたら、たまたまXPERIA rayの隣にあった、このグローブトロッターコラボモデルというのを発見。しかも、その場でiPhoneから、このF-12Cとやらを調べていたら、オンライン限定販売のClassic Orangeというモデルが存在することを知った。というわけで、契約関連だけドコモショップで済ませ、その場でiPhoneからF-12C GLOBE-TROTTER Classic Orangeを購入。

もはやハードウェアキーでもないし、極小機種でもないしw

でも、BlackBerryよりもやっぱり便利なのはモバイルSUICA(おさいふケータイとか)が使えること。おまけ的に嬉しいこととしては防水であることかなー。テザリングも今回MUSTで欲しい機能だったけど、それはBlackBerryにもついてるしね。テザリングがついていたら、今まで使っていたポータブルWifiの方の契約を解除しようかなーと思って。

結局夫はXPERIA rayを買っていた。

数日して、私のケータイが届いた。というわけで、またハコ開けるとこから。

F-12C GLOBE-TROTTER CLASSIC

わりと高級感ある感じのハコ

F-12C GLOBE-TROTTER CLASSICのハコを開けたとこ

Globe Trotterおなじみの言葉が。"The World is a book, and those who do not travel read only a page" 世界は一冊の本である。旅をしない人は、その最初の1ページしか知らない。 (アウレリウス・アウグスティヌス)

F-12C GLOBE-TROTTER CLASSIC

本体とヴァルカンファイバー製のリアカバーと樹脂製リアカバー

F-12C GLOBE-TROTTER CLASSICヴァルカンファイバー製カバー

ヴァルカンファイバー製カバーにはエンボス加工のロゴと、シリアルナンバーが入っている。ちなみにこのヴァルカンファイバーのカバーの方は試供品なんだって。こっちがメインじゃないのか?

 

F-12C GLOBE-TROTTER CLASSICのホーム画面

ホーム画面はこんな感じ。GLOBE-TROTTERのオリジナル壁紙も何枚か入っている。

F-12C GLOBE-TROTTER CLASSICの通知センター

iPhoneのように画面の上から下に向かってスワイプすると、通知センターが表示される。同じジェスチャーで同じ機能が使えるのは便利。

そしてこの子には、GLOBE-COUNTERというウィジェットが入っているんだけど、その起動画面に書いてあるメッセージもちょっと素敵。

GLOBE-COUNTERウィジェットの起動画面

GLOBE-COUNTERウィジェットの起動画面

世界は一冊の本である。旅をしない人は、その最初の1ページしか知らない。
(アウレリウス・アウグスティヌス A.D. 354-430)

このスマートフォンは、ただの機械ではありません。

人生という「旅」のパートナーとして、あなたと一緒に時を刻みます。

GLOBE-COUNTERは、

グローブ・トロッター(世界を闊歩する人)であるあなたが、

このパートナーと一緒に歩んできた時間と移動距離を表示し続ける機能です。

たとえ、あなたがこの世に存在しなくなったとしても、

ずっとずっと時を刻み続けます。

ただそれだけのことです。

でも、ここに記される数字は、単なる数字の羅列ではなく、

あなたが綴る歴史の「旅の記憶」なのです。

ようこそ。

グローブ・トロッターの世界へ。

リアカバーだけがGLOBE-TROTTER仕様なのかと思ったけど、こういう細かいところまでGLOBE-TROTTERの世界観が現れているのって、トラベラーとしてはちょっと嬉しい。

この子、発売は2011年10月末で限定5,000台のモデルなんだけど、私のシリアルナンバーは3500番台だった。1番から順に発送されているかどうかは分からないけど、在庫も「◯」でまだまだ買えそう。欲しい人はぜひ。

ちなみに使用感だけど、他のAndroidを使ったことがないのでどうしてもiPhoneとの比較になってしまう。思ったよりは使いやすいけど、iPhoneと比べるとやはり不安定な印象が否めない。タッチへの反応速度とか、フリーズする頻度とか。iPhoneの方はフリーズなんて月に1度起こるかどうかって感じだけど、この子はまだ3-4日しか使ってないけど、1日のうちに1-2回はフリーズする(フリーズなのか、処理に時間がかかりすぎてるのかよく分からない)。

F-12C GLOBE-TROTTER CLASSICのエラー画面

こんなエラー画面が出る。エラーが出ればまだましでうんともすんとも言わないことも。

エラー画面が出まくったらビビるわいっ!最初は「わー、初期不良かなー、やだなー」とか思っていたけど、夫のXPERIAもiPhoneと比べるとやたらと固まると言っていたので、Androidの特性?

それ以外のところでは、XPERIA rayほどではないけど、それでも十分小ぶりなので、手が小さい私でもけっこう操作がスムーズにできる。そしてiPhoneと比べると圧倒的に軽い。重さは約107g(iPhoneは140g)。

タッチパネル式って凹凸のない画面を触るだけなので押した感がないけど、この子は、クリック(タッチ)すると振動でフィードバックがある。(他のAndroidにもデフォルトで搭載されている機能なのか知らないけど。)

押したなーという実感が得られるのはけっこう気持ちいい。ただし、やはり物理キーボードと違って位置感覚(画面のどのあたりをタッチしたか)というのがハードウェアキーほどではないので、メールの打ち間違いはガラケーの時より多い。

普段、iPhoneがメインスマホなのでこの子をあまり使い込んでいないから、今のとこ分かるのはこのぐらい。

モバイルSUICAの残金をうまく移行できて良かった。というか、前機種をやめる前に移行方法を調べておいてよかったよ。

GLOBE-TROTTERといえば、エリザベス女王陛下即位60周年記念モデルが出ますね。女王といえばGLOBE-TROTTERを持ってマルタ島にハネムーンに言ったという話も有名ね。

私が持っているのはSAFARIのコロニアルブラウンだけど、アイボリーと迷ったこともあるし、記念モデル欲しいなー。予約なしでも買えるのかしら。

今年の夏はGLOBE-TROTTERケータイを持って、GLOBE-TROTTERに荷物つめて、世界を闊歩したい!iPhoneで地図みながらねw

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Solar eclipse in Tokyo

Posted in Diary on 5月 21st, 2012 by chibirashka – Be the first to comment

[Summary]

We had a great opportunity to look at the the annular eclipse in Tokyo. It’s been 25 years since last observation in Japan, and it was in Okinawa. The only item I prepared was eclipse glasses. I just looked up in the sky on the balcony of my apartment, sipping a cup of hot coffee in the morning. I took pictures of the eclipse with my iPhone covered with eclipse glasses.

———-

今日は、朝から金環日食のニュースで持ちきりですね!国内で鑑賞できるのは25年ぶりだそうです。さらに今回のように、東京を含むかなり広い範囲で見られるというのはなーんと、932年ぶりのことなんだとか。

我が家のバルコニーは北向だし(めちゃ明るいけど)、リビングに面した一面の窓は南向き、東側にはすりガラスが入っている。近所の代々木公園とかに見に行く気合もなかったので家からなんてさすがに日食は見れないよなーと思い、あまり期待してなかったんだけど、バルコニーから見れたー!

この時間でもけっこう高い場所に太陽が出てるのね。ビルたちに邪魔されることもなく見れる高さ(角度)で良かった。

7:20頃〜7:45頃まで見ていたけど、時々雲に邪魔されながらも、月によって太陽が隠される部分が推移していくのが分かる。

今日の東京の天気は曇りで、雲がうっすら太陽にかかったときには肉眼でもキレイに見えたりもしたけど、日食グラスを用意していなかったら、太陽がまぶし過ぎて見えなかったと思う。

日食グラス、ありがとう。

正直、日食なんてそんなに興味なかったけど、自分の目で見るとやっぱり「おぉ!!」と思うね。
日食を見て私が連想したのはCartierの最新コレクション「Juste un clou」だけどー。

ま、でも一番の驚きは、Instagram経由でFacebookに投稿した私が撮影した日食写真に、留学時代の教授が「Great Picture」とコメントしてくれたことだ。大学時代にあの先生にほめられた記憶がない。まさかここで褒められるとはww

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セレブなクッキー開封の儀

Posted in Foodie, Luxury Experience, ショップ, 食べ物 on 5月 16th, 2012 by chibirashka – Be the first to comment

世の中には、お金を出しても買えないクッキーがあるのをご存知でしょうか。

あ、大げさに言い過ぎました。

お金を出せば買えるのですが、買わせてもらえるまでのハードルが高いクッキーというのがあるのです。

それが、日本初の洋菓子専門店「村上開新堂」のクッキー。

厳密に言うとクッキーだけではなくて、村上開新堂の商品、レストランともに「一見さんお断り」のため、紹介がないとお金を出しても買えないというわけです。

そんなクッキーを手に入れました。2つ。

紹介してもらって電話して注文するのですが、大量生産しているものではないので、注文時期によっては2〜3か月待たされると聞いていました。私の場合はラッキーなことに約1か月でゆうパックで送られてきました。

というわけで開封の儀。

ゆうパックの袋を開けると、ダンボールが入っています。

お店のロゴも何も入っていない真っ白いハコ

白いハコの中には薄紙に包まれたものが入っている

薄紙を取り払うとやっとそれっぽいものが

赤い英字部分は、2代目村上一政の筆跡だそうですよ

包み紙をとると、ポストカードが差し込まれ、紅白のヒモでくくられた状態のものが出てくる

このグリーンのカード、村上開新堂でさえも把握していないほど、いつから使われているか分からないほど古いらしい

グリーンのカードの下にはこれまたほどよく古びた感じのデザインの帯紙

そしてその帯紙を取ると、クッキーのサムネ型リストの紙

いよいよクッキーの缶出現。これまたロゴなど一切入っていないシンプルなベビーピンク色の缶。

蓋をあけると、プチプチシート。

つ、ついにー!!ってか、恐ろしいほどにぎっしり詰まっている!この精緻な詰め具合は職人級。

何枚かつまんでみた後。しかし、下の方のクッキーを食べたいのだが、引っ張り出すのが大変なほどに詰まっている!

このクッキー、0号というサイズで村上開新堂の中で一番小さいサイズのものなんだけど、12×19cmのハコで、お値段はなんと驚きの6,450円!!ハコは小さいけど、ぎっしりと470gのクッキーが詰まっているので、言うほど高くないような気もしてきた。

ヨックモックのGrand cinq délicesでも5,250円するしねー。

村上開新堂のこのクッキー、味ごとに全部形や模様が違うという凝りよう。ちなみに、8枚目の写真(クッキーのサムネリスト)に一覧化されているクッキーはこちら。

  • コーヒー
  • ジンジャー
  • チーズ
  • チョコレート
  • カレー
  • ジェノワーズラスク
  • ミルククッキー&杏ジャム
  • プレーンクッキー&杏ジャム
  • レーズンクッキー&杏ジャム
  • コーヒークッキー&クリーム
  • スパイスクッキー&ベリージャム
  • チョコレートクリーム
  • チョコレートクッキー&ヴァニラクリーム
  • 銀包装ヴァニラ味 シトロン味
  • レーズンロール
  • ヴァニラ&チョコレート
  • ココア
  • ココアメレンゲ
  • 抹茶メレンゲ
  • 紅茶&スパイス
  • アーモンドマカロン
  • 粗挽アーモンド
  • アニス
  • ナツメッグ&シナモン
  • ビスキュイ&ベリージャム
  • ローストアーモンド
  • ピーナッツバター

一番小さいサイズだと全種類は入ってないんじゃないかなーと思う。

で、肝心のお味はというと…。

比較的あっさりめ。しっとりしたクッキーではなく、かなりドライで、サクサクというよりポリポリといった食感。食べ応えがある。濃厚なバター味という感じでもないので、バターに消されることなくそれぞれのフレーバー(スパイス)がしっかり立っている。

もっと劇的に美味しくてビックリするのかと思っていたけど、そうでもないな、というのが正直なとこ。昔ながらの正統派クッキーとして美味しい。

ちなみに、村上開新堂体験といえば、2011年の浴衣パーティに日経の高橋さんが持ってきてくれたゼリーを食べたのが最初だったけれど、このゼリーもまた絶品でした。

去年の浴衣パーティで食べた村上開新堂のゼリー

> 浴衣で神楽坂2010(2011年のはアップしなかったなー)
> 浴衣で神楽坂2009

見た目の華やかさでいえば、そこらのデパ地下で売っているプラカップに入っているものの方が目を引くかもしれないけど、丁寧に手作りしてます感が佇まいから伝わってくる村上開新堂のゼリーはなんだか新鮮。一口食べただけで、ハイカラな洋館にいるように錯覚してしまうような、懐かしいというのともちょっと違うけど、一瞬でレトロな世界にトリップできるような、なんかそんな感じ。味の印象というより見た目から想像される世界観が強烈。

あの鹿鳴館での宴でも、村上開新堂のお菓子が振舞われれていたそうですよ。これぞほんとのセレブ!

国家政策の一貫で、村上光保が洋菓子製造技術習得を命じられたところから歴史が始まった村上開新堂。

いつか、レストランの方にも行ってみたい。クラシカルな装いで。

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IAとHCDとUXと旅とファッション

Posted in Design, Fashion, IA / UX / HCD / UI, Travel on 5月 11th, 2012 by chibirashka – Be the first to comment

[Summary]

I love fashion and travel. And in fact, I think I can call myself “extreme shopper” or “extreme traveler” in terms of how to buy/travel. In addition, I’ve been in web design industry and have some background of IA: Information Architecture; HCD: Human Centered Design; and UX: User Experience design.

Fashion tends to be told from culture and trend view, but clothes, shoes and other fashion items as fashion element are all products.

When I look at fashion and travel from a standpoint of IA/HCD/UX, I feel there are more what we can do, and it maybe business opportunity. IMO service design approach should be tapped into fashion and travel more.

———-

気づけば4月は一度もブログを書いていなかったんだ!Wow!

ブログを書いていない間にもほんとは色々あった。

ニューオーリンズで開催のIAサミットにも行ったし、ニューオーリンズではワニの剥製を買い、ワニを食べ、ワニを抱っこし、ワニ三昧の後はニューヨークにも行ったし、4月後半にはこれまで乗っていた(夫が)BMWにお別れして、半年待ちでようやくレンジローバーのVOGUE superchargedが納車され、そして車でワンコさん達を連れて北海道にも行ったりなど。

そういうようなこと1つ1つも書きたいのだけど、今日は「IAとHCDとUXと旅とファッション」というテーマで。

超久しぶりに書くブログのタイトルがとっても突飛。そして、書きたいことがありすぎてまとまりがないのに書き始めてしまうという無謀さ。

何を結論として言いたいのか、話の流れを考えてから書こうと思い始めて早何年って感じなんだけど、全くうまいことまとまらないので、とにかく考えていることの断片だけでもメモ的に書き連ねることにした。

なぜならば、私は今後、自分の興味がある方向にもっと舵を切っていきたいから。

その方向とは、旅とファッション。

舵を切りたいといっても、旅行業界やファッション業界に転職したいです、とかいう話でもない。(もちろん、人生何があるか分からないので、別にそういうことが起こってもいいかもしれない)

転職したいわけではないけど、旅とファッションの領域で作りたいと思っているサービスはある。企画は温めているものの、実現されたら便利なのに…と思う全体像はあまりに巨大すぎるので、ちょっと頑張ってなんとかなるものでもなさそう。

旅やファッション業界の経験がない私なんかに実現できそうもないなとも思うけど、イノベーションというのは業界外からのきっかけで起こることも少なくなかろうとも思うから、まぁ、そう考えれば何かは起こるのかもしれない。

という期待のもとに、旅とファッションについて考えていることなどをちょこちょこ書いていこうかなと思ったわけ。

業界経験のない私なんかが旅とファッションについて語っていいんだろうか、などと思ったりもしていたけど、「いや、いいはずだ」と思い直した。

なぜならば、まず第一に私はおそらく「エクストリームユーザー」あるいは「エクストリームトラベラー」「エクストリームショッパー」であるから。第二に私は少なからず、IA、HCD、UXという観点を持っているから。そういう観点で旅とかファッションを見てる人ってそんなに多いわけじゃないんじゃないかなーと思って。


エクストリームユーザー

エクストリームユーザーとは、ユーザー調査などでよく耳にする言葉だけれども、極端なユーザーのこと。ここでは用語を定義したいわけではなく、感覚的に使って書いてしまうので、正しい情報を知りたい人は検索してください。例えばこんな記事の中に出てきます。

消費者調査にエスノグラフィー手法を導入
「極端な消費者」に密着し普遍的な結論を得る

ピックアップキーワード:エクストリームユーザー

エクストリームトラベラー

ま、それはさておき、私がどのようにエクストリームかというと、旅行に関していえば私は多分旅行回数が多い方ではないかと思う。会社員として働いていて海外に頻繁に行くとしたら海外出張が多いのではないかと思うけど、私は海外出張というのは年に1-2回がせいぜいで、それ以外の旅行は基本プライベート。

最近は「弾丸海外旅行」「週末海外」といったキーワードもよく聞くから、実際には海外に頻繁に行く人は少なくないと思うけど、数だけではなく質の面でもおそらく私はエクストリームなのではないかしら。

出張だったらエコノミークラスも乗るけれどもプライベートで旅行するときはビジネスクラス、ファーストクラスが基本。ホテルに関しても1泊500-600ドルの部屋は普通、1泊1,500〜2,000ドルの部屋に泊まることも珍しくない。

「ご褒美旅行だから今回はビジネスなんだ♪ラグジュアリーホテルなんだ♪」っていうのとはちょっと違う。

また、芸能人や良家の子女的なセレブというわけでもないし、ホテル批評家とか国際線乗務員でもない、一般生活者なのにも関わらずこういう旅行をするというのがかなり特異なのではないかなと思う。


 エクストリームショッパー

ファッションに関しても多分エクストリーム。ファッションというとまた言葉が広いので、まぁ、わかりやすく絞ると洋服だの靴だのバッグだの、といった購買に関して。

私はファッション誌のエディターでもないし、ファッションブランドのプレス担当でもないし、スタイリストでもないし、もちろんモデルでもないけれども、ファッションは大好き。

だからといって、他者から「オシャレな人ねー」と認知されているわけでもないんじゃないかな。だから、ファッショニスタとかトレンドセッターとかに分類されるような一般人というわけでもないし、人前に出る機会がとても多い職種というわけでもない。

けれども、けっこう洋服とかファッション関連のものを買う。

この記事を書くために、ここ1年ほどに買ったファッション系アイテムを超ざっくり調べてみたら、トラッキングできる範囲で数えても100点あった(下着類は入っていない)。

1着5,000円のものもあれば、Chloe好きな私は1着が30万円を超えるものもあったりするので厳密に計算したわけじゃないけれども、約1年間に買った服関連だけで私の年収を超える。多分、中堅のWebディレクター(会社によってはプロデューサー)の年収ぐらいいくんじゃないだろうか。(って、今気付いてビビった)

旅行をする機会が多かったり、洋服を買う機会が多かったりするから、気づくことや言いたいことがいっぱいあるのだ。お金をたいして落としていないのにやたらとクレームをつける単なるクレーマーというのとは違う(と本人は思っている)し、モノを持っていないわけじゃないし買えないわけじゃないのにだからといって大満足というわけでもない。

だから、そういうエクストリームな私が考えていることを誰かに言うのは、もしかしたら少しは意味があるのかもしれないと思ったわけ。

さて、ここからはIA、HCD、UXの観点。
と書くとすごそうだけど、あまり大した話でもない。

話が長くなるのでとりあえず旅はおいといて、ファッション分野について。

ファッションとIA

ファッションの、ある一部分(側面)はIA的だと思う。キャミはintimates(下着)なのかトップスなのか、オールインワンはパンツに分類するのがいいのかオールインワンとしてカテゴリーを作るべきなのかといった分類の観点でも面白いし、組み合わせ(コーディネート)によって異なる意味が与えられるといったようなところが。あるいは、持っている洋服などのアイテムを可視化しようとしたときに、何のキーでソートできるのが最も便利かといった検索性とか。トップス、ボトムス、アウターといったカテゴリーが一般的だけど、実際には素材によって着れる時期が違っていたりするから、単にトップスが一覧化できても今日着れる1着かどうかの判断には情報が足りないとかね。

ま、そんなこと言ったら世の中の大半の事柄はIA的(情報構造とか考える対象として面白い粒度を持っている)って話になってしまうんだけど。

ファッションとHCD

そして、ファッションを構成する洋服や靴といったものはプロダクトなので製品を作るプロセスがあるという意味ではHCD観点でも考えられるはず。でも、実際には洋服や靴はプロダクトではあるんだけど、流行や文化の観点で語られることが圧倒的に多いと思う。

もちろん、アウトドア系の機能が要求されるような服というのもあって、モンベルなんかは社員の実際のアウトドア体験から得たことがプロダクト作りにフィードバックされていたりするわけだからそれはそれなんだけど、普通の服の場合、「このパンツは毎シーズン定番で出てるんだけど、◯◯っていう要望があったので今シーズンではこんな風になってて」とかいうフィードバックこそあれ、基本的には流行だったり、そのブランドのその年のコンセプトが反映されるのであって、ユーザー中心にデザインというわけではないことがほとんどなんじゃないかなー。

ついでに言うと服には取説がない。洗濯などのお手入れ情報とかはタグについていたりするけど、どう使ったらいいかといった説明書は洋服一つ一つにいちいちついてないよね。イマイチ考えがまとまってるわけじゃないから突っ込みどころが多いのは承知の上なのだけど、「プロダクトなのにうーん…かといって、人間中心で作って欲しいというもんでもないけど、だからといって、実は使いこなしていないんじゃないかって気がする、でも使いこなせないというのを製品(洋服)のせいにできる気もしない、デバイスのような製品とは違って。」というようなモヤモヤ感。

ファッションとUX

HCDのところで書いたモヤモヤ感ともつながるんだけど、使いこなせないということは満足度を下げると思うんだよね。ここで言う使いこなすというのは、超簡単に言えば、手持ちの洋服をどうコーディネートするか、みたいな話なんだけど、なぜそれが大事かというと、コーディネートによって周りに与える印象というのはとても変わるし、場合によってはその印象によって、他の人に自分がどう扱われるかまで変わるから。

また、もっと機能的な話もあって、ファッション的な意味でのコーディネートとしてはバッチリでも、突然の土砂降りには適していない格好であったがゆえにさんざんな思いをする、みたいなこともあり得る。

つまり、どのようなアイテム(素材の上質さや機能面などといった観点も含め)を、どのような状況で、どのように着こなすかによって、どのような体験が得られるかが全く変わるということなので、包括的な体験デザインのことにまで関係してくるなーと。

ファッションに関しては、洋服とか靴といったタンジブルなものがあるので「プロダクト」という観点もあるんだけど、実際には服単品でコト足りることはほとんどなく、必ず何かを組み合わせる「コーディネート」が必要で、そこはもう、デザイナーの手を離れたところなんだけど、実際にはそこからがユーザー体験の塊なのだからもっと色々できる余地があるだろうにと思うのよね。

話が長くなるからファッションに絞って書いたけど、旅に関しても同じようにIA的、HCD的、UX的っていうのは言えると思う。加えて旅の場合は「飛行機に乗る」「ホテルに泊まる」といった体験の積み重ねであって、わかりやすく手に取れるものではない(インタンジブル)ことが多いので「サービスデザイン」といった観点も。まぁ、洋服のコーディネート部分なんてインタンジブルだからそういう意味ではもっとサービスデザインを!ってことなのかもしれない。

…って、今日書きたかったのはもっと超具体的な、もっとライトな話のはずだったんだけど、なんか変な方向に話がいっちゃったな。ま、長すぎるから今日はここまで。

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