[book]六法で身につける 荘司雅彦の法律力養成講座

会社にあったので読んでみました。

六法で身につける 荘司雅彦の法律力養成講座

法律って、本当は身近な問題に直結していたりするのに、何となくとっつきにくく難しいと思って敬遠しがち。条文とかも「は?日本語で言ってよ!」って思うぐらいややこしいし・・・(って思ってるのは私だけ!?)

この本は、本格的に法律をかじったことがある人にとっては全く物足りないだろうけど、「六法で身につける」とタイトルにもあるように、六法全体を浅〜くカバーしているので、教養の一種としてなんとなく法律を眺めてみようかなって人にはおすすめの一冊。

ちなみに六法とは、憲法、刑法、民法、商法、、刑事訴訟法、民事訴訟法の6つ。

この本によれば、

  • 法律力とは、法的思考力と法解釈力を併せたもので、ビジネス・パーソンとして最低限必要なスキル
  • 法律力を身につけると、利益対立をバランスよく解決し、論理的に説明することができる。初めて見る法律であっても、その趣旨を正確に読み取ることができる

とのこと。

まぁ、この一冊を読んだからって、初めて見る法律の趣旨を正確に読み取れるようになるかっていうとビミョーと思うけど、そんな難しいことはさておき、文体が口語調で、例題として挙げられている事件のケースとかも、かなりゆるい感じで、読み物としても面白い。

この本の中で何度も何度も登場するんだけど、全ての法律の大原則として

「個人の権利は最大限尊重されるべきものであり、各個人は他者の権利を害さない限り、いかなることをも行う自由を有する」

というのがある。これはとても尊い基本原則だと思うし、そりゃそうだよね、と思ったりするけど、結局法律の何が難しいって、自分が何かを自由に行うことが、他人にとっての迷惑になるようなせめぎ合いの時の、利害対立の解決方法だよ。どちらか一方、あるいはどちらもが、釈然としないままになることもあって、結局法律でスパッと決めれるもんでもないのよね、例えば、何年か前の私の泥沼離婚裁判とかさ・・・とか思うわけね。

そういうわけで、法律って色々よく考えられて作られてるな〜・・・と思う一方、これだけ色んな条件文に対する決めごとがあるにも関わらず、日々ニュースを見ていると、みなが法律に 救われてるわけでもなさそうで、結局は、人間は不完全であるがゆえ、完全な解釈なんてないのよね、という途方もない結論に落ち着いてしまう。。

ま、とりあえず、新しく始まる裁判員制度の裁判員に選ばれてしまった人がもしいたら、必ず読みましょう。

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