第23回WebSig会議
土曜日、久しぶりにWebSig会議に行ってきました。
今回は、『ストレスフリーのWebプロジェクト ~Web担当者に出来ること、制作会社に望むこと~』というテーマにあるように、Web制作サイドと発注サイド双方の視点がシェアされました。
制作サイドとしてネットイヤーグループの片山さん、発注サイドとしてフジイユウジさんがスピーカー。
いくつか刺さりポイントを。
【片山さん】
- 買い物の時は、自分で経験し選択させることが購買行動自体の満足につながる
- Web作りはオーダーメイド。自分の欲しい/着たい服を的確に答えられるような、オーダーメイドに慣れている人はそういない。モード系はこんなだよ、カジュアル系はこんなだよ、と方向性を示してあげることが必要
- 相手のことをよく知り、何故その発言が出てきたのか裏を知ることが大事
- エンドユーザーの満足度と同じように担当者の満足度を上げ、態度変容させることが必要
- ローコンテキスト(TRY&ERRORで、言われたことをママやってやっては直して・・の繰り返し)よりもコンシェルジェ的なハイコンテキスト
【フジイさん】
- 発注サイドは仕様書よりも「自分の言ったこと」を重視する傾向がある。
- 仕様書と議事録は別に。発言ベースのものも大事に。
- ワークフロー全体についての説明を聞きたい。スケジュールという観点だけでなく、プロジェクト設計の方針とか
- 請負契約か売買契約かで、工数に価値があるのか、納品物に価値があるのかと、重要視するものが変わる。契約書がプロジェクトの内容を表現するものである
当たり前といえば当たり前なんだけど、まっとうにプロジェクトに携わっていれば、制作側 VS 発注側という対立構造になることはないよね。お互いがお互いのことを思いやり、ゴールをちゃんと共有できれば。
プロジェクトは有期的で独自性がある。プロジェクトが変われば、同じクライアントだとしても同一のディレクターが担当する義務はないとも言える。でも、発注側としては業者選定の際に、類似プロジェクトの経験があるかどうかということを意識していたり、その先にある期待としては、その過去のプロジェクトを経験した同じ人に担当して欲しい、ということがあるだろう。
もちろん、そのディレクターにしかできない、分からないということだと、あまりに属人的すぎて、代替が効かずリスクになるので、「頭の中にしか仕様がありません」というわけにはいかない。
とはいえ、同一のディレクターだからこそ、ノウハウが効率的に蓄積され、クライアント企業側の文化、独特の言葉などを深く理解できるということは実際あると思うし、そこは、受託側が提供できる付加価値でもあり、武器でもあると思う。
(ディレクターって書いたけどPMでもデザイナーでも)
ロンチのためだけじゃなく、長期に渡る運用まで見据えて、クライアントを支援し続けることのできる存在でありたいですね。>誰
前日の夜にオールナイトで遊んでしまって、フラフラな感じでWebSig行ったんだけど、片山さんのお話もフジイさんのお話も、どっちも納得で、最後までシャンとした気持ちで聞けました。
あと、講演とワークショップの後には、オープンマイクもやらせていただきました。「発表するほどでもないだろ!」と突っ込みがありそうだけどさ。。。ありがとうございました。
モデレーターのみなさん、司会のだいちゃんもお疲れ!
感想どうもです。僕の話は、簡単に言えばDとかPMは営業的スキルがやはり必要だよねってことだと思うのですが、担当者の体験設計をしましょう(担当者エクスペリエンスフローを考えましょう)と言えば入りやすいのかなぁと思ったりしてます。
IAとかデザイナーもそういう視点を共有しているとプロジェクトってもっとスムーズに進むのだろうなぁと思うのですが、その為にはDとかPMがそれぞれの立場のゴールを明確にしてあげないといけないんでしょうね…。
katayamaさん
コメントありがとうございます!それから土曜日の、とても理解しやすいプレゼンテーションもありがとうございました。
私も、それ(担当者の体験設計)ずっと思ってました!
営業的スキルっていうのは、謙るでも諂うでも金勘定ONLYでもなく、お互い気持ちよく仕事をするために、お客さんとのいい関係を築くっていう風に理解しているのですが、信頼関係があればこそ、不測の事態が生じた時に、「言った」「言わない」のような押し付け合いではなく、拾い合い、すくいあげができると思うのですよね。
ん、なんかそれだと、保険的な意味合いにとられちゃうかしら。でも、人間と人間のやり取りの話だし、受注側はWebプロジェクトのプロとして期待されているわけだから、担当者の理解を助けることも含めて、気持ちよくプロジェクトを進められるような支援ができたらいいですよね。