IA Summit 2018の所感

Chicago

今年もIA Summit(情報アーキテクチャの国際会議)に行ってきました。

私は多分参加が8回目ぐらいかしら…。

IA Summit
http://www.iasummit.org/

コンセントからは、長谷川、宮内、河内の3名で参加。

そして、今年は私が一人で勝手に(?)ファッションとIAをかけ合わせたトピックでポスター発表。これについてはまた別記事にでもしておこうと思います。

さて、シカゴで開催された今年のIA Summitのテーマは

「INFORMATION ARCHITECTS AND EXPERIENCE DESIGNERS CONVERGE」

ジャズの街らしく、カンファレンスのオープニング前にはステージ上でジャズ演奏。

IA Summit 2018

いつもはIA Summit期間中(だいたい2日目の夜あたり)に、私になりに会場で感じるその年の空気感や、セッションに出てみて感じられるトピックの傾向などをまとめているのですが、今年は色々余裕がなく書けず…。

というわけで、IA Summitから帰ってきてすでに1週間ぐらい経ってしまったけど、改めて。

今年センサーに引っかかったキーワードなど

今年、いろんなセッションでやたら使われていた言葉やトピックを私なりに挙げてみるとこの辺。

  • Decision making
  • Contextualize
  • Transparency
  • Heuristics
  • Lenses
  • Invisible structure(Voice UI)

ちなみに去年は「Intention」や「Intentional」、「Eco」「Power of the Truth」、それ以前の年では「IAからUX」「FUN」「ユニコーン」「ダイバーシティ」などがある。

過去のIA Summitの所感など

去年以前のこうしたキーワードは、今年はそれほど言葉として出てきていないことを考えると、やはりなぜか耳に残っているキーワードたちは、今年らしい言葉なのではないだろうか。

近年はAIがホットトピックで(去年のIA Summitのテーマは、Designing for Humans 〜IA meet AIだったし)、Amazon EchoやGoogle Homeなどにより一般家庭へのAI、IoTの浸透がより進んでいることや、トランプが政権を取り社会が変わってしまった(後悔をまだまだ引きずっている?)という社会的背景もあり、そうした事柄がトピックやキーワードに強く反映されていると感じる。

ちなみに、クロージングキーノートの最後には、ビッグニュースの発表もあり、割と衝撃的だった。

よもやま話も書いておきます。

ま、とにかくトピックとセッションの紹介から。

Decision makingとContextualize

一人ひとりの意思決定(デザイナーのそれも)がいかに未来に影響を及ぼすのか…といった論調を、例年以上に強く感じたのが今年。

2日目のJay McCormick氏とKaila Manca氏による「Information & the Architecture of Choices」では「How people make decision?」という問からスタート。

このセッションは選択アーキテクチャに関するもので、人々が何かを選択するというコンテキストにおいて、よりよい選択ができるよう促すようなデザインについて話され、選択アーキテクチャーの3つのレベル(Relativity、Heuristics、Salience)と、4つのフレーム(Default、Free、Weak Alternative、Social/Individual)が示された。

IA Summit 2018

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具体的な例でいえば、例えば、臓器提供の意思表示カードのチェックボックスのデザイン(デフォルトでチェックが入っているかどうかなど)で、臓器提供率が変わってしまうというような話というとわかるだろうか。

IA Summit 2018

選択とは相対的なものであるので、それを知った上でのデザインが必要であることや、ユーザーの好み(選択の優先権)は可変のため、情報提示の仕方でインパクトがかなり変わってしまうということ、人々が使っているヒューリスティック(経験則)を理解する必要性も改めて示され、選択とは「context-driven, not preference-driven」と締めくくられていた。

IA Summit 2018

選択アーキテクチャにおいてバイアスのかからないコンテキストを作ることはできないという意味で、いかにコンテキストを作るか(Contextualize)も大事であるし、逆に選択アーキテクチャーを悪用することもできるため、大きな責任が伴うということも改めて感じた。

「Information & the Architecture of Choices」のスライド

1日目、IA SummitのオープニングとなるSeth Earley氏によるKeynote「There is No AI without IA」でも、「Good AI requires knowledge architecture. Need to contextualize」と確か言っていて、トランザクション支援からナレッジリトリーバルがdecision making(意思決定)に必要であり、単にコンテンツを引き渡すだけではなくコンテキスト化が必要と強調していた。

サーチとは会話であり、スクリーン上にしろ、スクリーンレス(Voice UI)にしろ、チャットインターフェースだと全部を色々言う必要がないだけに、コンテキストがより重要になるということか。

Transparency

これもAI時代だからこそより一層重要ということなのだろう。これまで発見できなかったような情報や気づけなかったような関連をAIが提示してくれるのは便利であると同時に「なんでそんなことまで知ってるの?」という恐怖感も煽る。

1日目午後のDiana Deibel氏とIlana Shalowitz氏による「Alexa: Tell Me About Ethics – Ethical Consideration in Voice Design」では、タイトルの通り、Amazon Echoなどスマートスピーカーにおけるデザインを念頭においたセッションで、Accessibility(誰がいて誰がいないのか=誰が利用するのか)、Voice Accessibility(なまりやアクセントへの対応)、Conversation Accessibility(前提となっている情報が適切でない場合、反応方法によっては利用者を傷つける可能性がある)といった話や、Voice UIでは声紋を抜かれてしまうかもしれないといったSecurityに関すること、盗み聞きされるかもといったPrivacyの話のほか、レコメンデーションや情報提示のデータソースが何であるか(ウィッシュリストからの情報なのか、セール情報なのかなど)といった透明性(Transparency)についても触れられていた。

IA Summit 2018

2日目のRyan Bigge氏というShopifyの人による「Designing Better Content Solutions for Personalized Recommendation」というプレゼンテーションでは、レコメンデーションシステム(Rec System)がほとんどブラックボックスしているなか、食品にNutrition Fact(栄養素などが書かれた食品表示ラベル)が表示されているように、Algorithm Factを提示するような透明性の担保が必要なのではとの指摘があった。

IA Summit 2018

Heuristic

1日目夕方の、Kat King氏の「Personal Ontology Maps」。人は同じものを見ても同じように理解しているとは限らず、真実が客観的であるとも言えない。

個々の選択は当然その結果を生むため、IA(という職能)には、各人がもつ(捉えている)意味の調整をする責任があり、認知ベースの問題については、diverse heuristics(多様な経験則)を持ったチームであたった方がよいという話があった。

IA Summit 2018

Kat Kingの「Personal Ontology Mapping」のスライド

また2日目朝のMarcia Bates氏(レジェンドと呼ばれていた)によるキーノート「Neolithic Information Seeking」では、新石器時代からの本能に従った情報探索が現代の情報システムのデザインにどのように活かせるかという話がされていたけど、そのなかで、「Browsing is not scanning!!」と強調。これはBrowsingは人間的な行動で、scanningがコンピューターのコマンド的、という対比と見ることができる。

デスクトップコマンドモデルではなくイマーシブなウォーキングスルーモデルでデザインせよ、つまり、コンピュータに「これを探せ」とコマンドを出して「はい、これ」と回答を得るようなサーチは人間にとっては不自然なのであり、もっと「こうかしら?ああかしら?」とインタラクティブにウロウロするような、没入的でMoving-through-life、つまり実生活に即した形でデザインすることの大切さ、人間的な感覚に改めて光をあてていた。

IA Summit 2018

前述の選択アーキテクチャに関するセッションでもヒューリスティックに改めてフォーカスがあたっていたし、人間本来の経験則も大事だよということなんだろうかね。

Lenses

どの解像度と視点でものを見るのかについて言及するようなセッションも複数あったように思う。

1日目のErik Dahl氏による「Designing Our Futures」では、すべての人が未来を作る責任があるとして、「Framing」「Principles」「Vision」の3つがキーワードとして挙げられていた。

Framingは、「花瓶をデザインしてください」というのと「花を楽しむためのデザインをしてください」と抽象度をあげてものを見るのとでは取り組み方が変わる。「Problem Finding before Problem Solving」、つまり、解決策以前にいかに問題自体をフレーミングできるかは、解決策のクオリティーに影響するがゆえにより重要になってきているということ。

IA Summit 2018

また、Principlesは、モノではなく人、機能ではなく経験にフォーカスするという原則について。

人々は世の中を形作り理解するために「ストーリー」を用いており、そのストーリーを通して文脈化することが役立つということ。

Visionでは、解決策に急ぎ努力する以前に、アイデンティティーを規定することの重要性。つまり、どういう立ち位置で取り組もうとしているのか、どこにレンズを合わせようとしているのかということを個々人が適切に判断することが求められるということを説いていたように思う。

Designing our futuresのスライド

もっと直接的なところでは、2日目の午後のセッションでDan Brown氏による「IA lenses: A New Tool for Designing Digital Structures」というものがあった。

IA Summit 2018

Dan Brown氏は、さまざまなツールキット提供でも有名なEightShapesの人であり、このセッションもEightShapesからの「インフォメーションアーキテクトたちのための有用な視点となる新しいツール」の紹介という側面もあったのだが、「レンズとはperspective(視点)である」と切り出した。

たとえば、手がけているWebサイト(やそれ以外の対象でも)を見るときに、「ラベルの観点で見るとどうか」「コンテキストから考えるとどうか」「ナビゲーションの観点だとどうか」といったように、見るべき視点によってその返答は変わる。

そんなように、レンズとは問うべき質問を与えてくれるものである一方、視点は与えてくれるが正しい答えを与えてくれるものではないということも。

IAは抽象度の高いものを扱っており、またペースレイヤリングのように、変化の早いものから遅いものまでさまざまなレイヤーのものを扱うがゆえ、多様な視点をもっている必要がある。

その時に使える、(おそらくヒューリスティックから導かれた)視点が1つずつキーワードとして書かれた44枚のカードのセットが紹介された。
IA Summit 2018

そしてセッション参加者は1枚ずつカードをもらい、プロジェクションされているサイトを、手持ちのカードのレンズ(視点)で眺めてみるというワークも行った。

IA Summit 2018

IA Summit 2018

パターン・ランゲージみたいだな。IA Lensesのカードを開発する時にはパターン・ランゲージを作る時のような工程を経たのだろうか。聞いてみればよかった。

IA LensesについてはTwitterのアカウントも。
https://twitter.com/ialenses

「IA lenses: A New Tool for Designing Digital Structures」のスライド

ま、とにかく、「Critique(批評)はデザインのエンジン」であり、また、一人ひとりの意思決定が未来を作る、そういう責任があるゆえに、サイトのデザインに限らず、全てにおいて、こうしたレンズを用いて問い続ける姿勢が重要なんだということを言いたいんじゃないかと思った次第。

実際「Are we Okay with this?」「How can I be confident that my work is good?」というな自問の大切さを謳うようなセリフは、Danのセッションに限らず多くのセッションでも聞かれた。

Invisible structure(Voice UI)

とにかくオープニングキーノートやら、前述の「Alexa: Tell Me About Ethics – Ethical Consideration in Voice Design」やら、1日目午後のDan Ramsden氏というBBCの人による「Converging with Curiosity: Defining a Discipline」という話やら、3日目のMike Doane氏の「Information Architecture in the age of the Echo」まで、スマートスピーカーなど基本的にスクリーンレスなVoice UIの話祭り。

IA Summit 2018

「Information Architecture in the age of the Echo」では、2つの大胆予想が提示された。

1つめは、2年以内に、音声ベースの情報システムのデザインはモバイルやデスクトップのデザインと同等程度に主流になっているであろうとのこと。

根拠としては、ボイスファーストデバイスが常時オンになっているという状況が当たり前になってきはじめており、それらはインプットもアウトプットも音声であることや、ガートナーのレポートとして2019年までに主流ECサイトがボイスサーチに対応すると見られていることなどをあげていた。

もう1つの大胆予想は、ボイスファーストなプロジェクトにおいてIAやUXの需要が劇的に高まるであろうということ。

これまでやってきているリサーチ、コンテンツストラテジー、ラベル、メンタルモデル、ユーザーフロー、タクソノミー、コンテンツモデリング、ペルソナ、ユーザーストーリーなどなど、ボイスファースト環境においても、こうした知見が相当に役に立つとしていた。

Marsha Haverty氏によるクロージングプレナリー「Information Culture」など聞いていても、こうした見えない世界において(も)、さまざまな領域を交差させ、化学反応を起こし、調和を保つために協調するのよ、的なことを言っていた気がするし、Invisibleなstructureのデザインということが、言ってみれば今回のカンファレンス全体のテーマ「INFORMATION ARCHITECTS AND EXPERIENCE DESIGNERS CONVERGE」にもつながるのかもしれない。

もっと言うと、MarshaはKat King氏の「Personal Ontology」のセッションやAbbyの「IA for everyone」なども引き合いに出していたから、単純にスクリーンがなくて音声だけだから見えないということのみならず、お互い分かり合うことが難しい(ますます難しくなっている)世の中全体に関しても、ほのめかしていたんだろうか。

ちなみに、ちょっとトピックから外れるけど2日目には、Peter Morville氏の最新著『Planning for Everything: The Design of Paths and Goals』をベースにした「Planning for Everything」というセッションがあった。

IA Summit 2018

これはクロージングキーノートか?というほど大盛況かつ、わりと示唆的な話だったんだけど、いろいろ社会が破綻している今(先が見えない世界において)生産性だけにフォーカスしたGTD(Getting Things Done)では太刀打ちできなくなってきており、今いる場所から目指すべきところ(ゴール)までの道筋をプランニングし、見える化し、過去の智慧だけにすがるのをやめ、多様性を受け入れながら変化を厭わない、そういう姿勢(マインドフルでメタ認知的なプランニング)が打開策となるのでは、と説いていて、Invisibleの構造化(structure)な話だなーと感じた気がする。

セッションのなかで「STAR FINDER」というフレームワーク(?)も紹介していたので、本も読んでみたい。
S: Social
T: Tangible
A: Agile
R: Reflective
F: Framing
I: Imagining
N: Narrowing
D: Deciding
E: Executing
R: Reflecting

Planning for Everything: The Design of Paths and Goals (English Edition)
ちなみに、日本のAmazonプライムユーザーは、Kindle版が無料で読めるっぽいです。

Planning for Everythingのスライド

個人的にへぇと思ったセッション: 絵文字による商品検索インターフェース

上記のトピックにはあまり関係ないし、割と現場寄りな話でカンファレンスを象徴するようなセッションでもなかったんだけど、プチ面白かったのが2日目のTammy Guy氏の「Emoji & Search How Emotions Affect Result」というセッション。

昨今、ZapposやFab.などのサイトでは、商品検索に「絵文字サーチ」なるものがあるそうで、私はそんなサーチインターフェースみたことなかったから、けっこう目からウロコだった。

カンファレンス後に日本からIA Summitに参加したメンバーにこの話をした時も、日本では見たことがないと言っていたので、もしかしたらそのうち日本にも上陸するかもしれない(あるいはすでにしているけどまだ浸透していない)トレンドの種として紹介しておく。

IA Summit 2018

絵文字によるサーチは、商品サーチの検索ボックスに絵文字アイコンが置かれており、クリックすると絵文字キーボードが出現。

例えばスマイリーマークをクリックすると、スマイリーのキャラクターがついたクッションだの、カッティングボードだのといった商品が検索結果として表示されるというもの。

IA Summit 2018

この絵文字サーチ、主に2つの観点で物議を醸すね、という論旨だったんだけど、一つ目は、そもそも「絵文字でサーチってどういうことよ?」といった感じで、一般的なメンタルモデルからは予測できないという問題。

もう一つは、絵文字自体は細かな感情のニュアンスが表現されているけど、検索結果としてそのニュアンス(意味)は反映されていないという問題。

後者は例えばスマイリーマークには、ニコっとしているものや、歯をむき出しに笑っているものなど感情のニュアンスを表現できるよう複数種類があるものの、どれを絵文字サーチで選んでも、検索結果に表示されるのは、ざっくりスマイリー的なキャラクターのついた商品であって、感情まで表現できているわけではなかったり、あるいは、絵文字キーボードで可愛いキャタピラ(芋虫)の絵文字を選んでサーチした時に結果としてあがってきたのは、メンズのごついブーツ(キャタピラーソールだから?)で、全く可愛くないとか、そういうこと。

IA Summit 2018

個人的に興味深かったセッション:文化的バイアス

3日目、ShopifyのFarai Madzima氏による「Can Being African Make You a Bad Designer? Cultural Bias in Design」という、文化的バイアスを扱ったものが面白かった。

IA Summit 2018

組織のなかでカルチャーの違いによるダイナミクスが働くが、どんなカルチャーだからその力学が働いているのかオリジンを知ることは有用であるという話。「意思決定」「説得」「コミュニケーション」「評価の仕方」「異議の唱え方」など具体的なシーンにおいて、国ごとにどのような傾向があるかがマッピングされていて、それを見るだけでも面白いし、むしろスライドみるだけでけっこう分かるので、ぜひスライドをみてほしいセッション。

例えば「意思決定」は、ConsensualかTop-downかというスケールになっていて、日本は超Consensual、ナイジェリアは超トップダウンとマッピングされていたり、「コミュニケーション」では、USやカナダやUKがLow Contextであるのに対し、日本やサウジやジンバブエはHigh Contextである…とか。

欧米の国々、先進国が例として出てくるのは普通だけど、アフリカの国々のことってけっこう知らないから、そうした国名がマッピングされてるというだけでも面白いと思ったのだった。

IA Summit 2018

IA Summit 2018

個人的にそうだなぁ〜と思ったセッション:Meaning-Making

2日目のイブニングキーノートは、Jason Hobbs氏による「POSTCARDS FROM THE EDGE」というものだった。南アフリカ人のJasonは伝統的なアフリカの衣装で登場。

IA Summit 2018

IAは基本的にビジネスにも適応されるわけなので、サイエンス的なSENSE-MAKING(意味が通じるように、わかるようにする、問題解決的な)に立脚していえるが、デザインの領域でもあるIAは、アートの視点で見てみるのはどうか、といった話(多分…)。

冒頭にはサメの写真が登場。サメを見た時、人は恐怖を感じる。映画『ジョーズ』がサメに対する概念、意味を一変したという話からスタート。

IA Summit 2018

IAでよく見られる図に「USER」「CONTENT」「CONTEXT」の三つの輪っかの図があるのだけど、それらを取り巻くのがSocial Frame(社会背景、社会構造)。

視点、認知、オピニオンである「CONTEXT」はそのSocial Frame(Social Ontology、現実世界における社会的意味論)の影響を多分に受け、また、「USER」「CONTENT」「CONTEXT」が交わるところがMEANING-MAKING。

IA Summit 2018

「SCIENCE」「DESIGN」「HUMANITY」にまで領域をひろげ、その3つを掛け合わせるのがIAであり、IAのバリューはSENSE-MAKINGだけではなく、MEANING-MAKING(意味づくり)にある、ということを言っていた。

起きている現象がどんなことで人間は何をどのように感じどんな意味を持つのか、それは一体どういう分野のことなのか、それはどうやれば伝わるのか、その全部を扱うのがIAということかしらね。

なんか、話聞いてた時は、英語を全部追えなくても「うんうん、そうだ!なるほど!」と思った気がするんだけど、文脈が欠落しすぎて、今何か書こうとすると、よくわからんな…。

とにかくSENSE-MAKINGだけじゃなくMEANING-MAKINGというのが「そうだ!そうだ!」と思ったのでした。

衝撃的なニュース

なんと「IA Summit」が今年で最後になるとは誰が予想したでしょうか。

クロージングキーノートのあとのラップアップは、通常、翌年の開催地の発表があるので、みんなそれを待ってたら、それ以前にそもそも、IA Summit開催から20周年となる来年からは、これまで開催母体となっていたasis&tが抜け、The IA FoundationとKunverjプレゼンツで「The IA Conference」に名前を変え、カンファレンスが開催されるという発表が!

IA Summit 2018

てことで、結果的に「最後のIA Summit」に参加したことに。
ちなみに来年はフロリダのオーランドでの開催だそうです。

IA Summit 2018

新装開店の「The IA Conference」に興味ある方は、Twitter: @theiaconfをフォローしておきましょう。

カンファレンスに関する質問やコメントなどは、IA foundationで受け付けてるそうですー。
https://www.ias4ias.org

その他のよもやま話

Uber自動運転領域の求人
IA Summitではジョブボードも掲出される。ここを見ていると、主に北米における求人トレンドや景気動向も見えて面白いのだが、今回気になったのはUberのUXリサーチャーの募集。しかも、自動運転領域の。Uberが先日自動運転中の死亡事故を起こしていたばかりなだけに色々気になる。

IA Summit 2018

March of Our Lives
そういえば期間中アメリカでは、先日の、学校での銃乱射事件を受けて「March of Our Lives」があった。シカゴの町中歩いてても学校の入り口にはそれに関する張り紙があったり、写真は撮らなかったけど、当日は、IA Summitの常連でUSC(南カリフォルニア大学)のIA、Lynn Boydenが「March of Our Lives」のスウェットを着てカンファレンスに出席していたりしていたな…。

IA Summit 2018

IA Summit 2018

Hilton Chicago
カンファレンス会場で、私達コンセントメンバーの宿泊先となったHilton Chicagoは『逃亡者』をはじめ、さまざまな映画の舞台ともなっている歴史あるホテル。ヒルトンのわりに、エントランスもボールルームも超豪華で素敵でした。
IA Summit 2018

客室は古くて普通だし、ホテル自体はマグニフィセントマイルで有名なダウンタウンから離れ、ミレニアムパークよりも南に位置しているので、食事に行くにはあまり便利とはいえなかったけど。

IA Summit 2018

IA Summit 2018

IA Summit 2018

Hilton Chicago
http://www3.hilton.com/en/hotels/illinois/hilton-chicago-CHICHHH/index.html

それにしても、シカゴ寒かったなぁ。日本では桜が満開でみんなが暖かな陽気を楽しんでいる時に、最高気温が1度とか、最低気温はマイナスとか、「Windy City」の相性で親しまれるシカゴなだけに風ビュービューだとか…。

来年はオーランドだからきっと暖かそう。

カンファレンス初日の夜に発表してきたポスターや、シカゴで行ったお店まとめとかについてはまた今度。



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