Posts Tagged ‘Denver’

IA Summit 2011

Posted in IA / UX / HCD / UI, カンファレンス・勉強会・仕事 on 5月 3rd, 2011 by chibirashka – 1 Comment

デンバー出張の楽しいところだけを先に書いたけど、本題のIAサミット自体のことも書こう。

今年のIAサミットは3月30日〜4月3日まで開催された。3月30、31日はワークショップなどのセッション(カンファレンス料金とは別)、4月1日〜3日はカンファレンス。

私が参加したのは3日間のカンファレンス。

今年のIAサミットには19か国466名の参加があったらしい。内訳は、

  1. US本国(414)
  2. カナダ(11)
  3. UK(11)
  4. 日本(5)
  5. デンマーク(4)
  6. メキシコ、オーストラリア(各3)
  7. スウェーデン、韓国、ロシア(各2)
  8. ドイツ、ベルギー、ニュージーランド、ノルウェー、パナマ、ペルー、サウジアラビア、スロベニア、オランダ(各1)

だそう。
でも、日本人は6人いたはずだから、数があってないのが気になるんだけど…。

4つのテーマでパラレル進行するので、3日間の約50のセッションが展開された。

私は19のセッションに参加。
1日ずつ各セッションのメモを記事にしておこうかと思う。

  1. IA Summit 2011: DAY1
  2. IA Summit 2011: DAY2
  3. IA Summit 2011: DAY3

ちなみに、4月22日にクリエイティブスペース「amu」でIA Summit 2011 Redux in Tokyoを開催し、参加報告もした。Ustream中継し、アーカイブされたものがこちら。

※受講したセッションの全部を紹介したわけではない

その時のプレゼンテーション資料の私が作った部分だけを抜き出したのが以下。

Share

IA Summit 2011: DAY3

Posted in IA / UX / HCD / UI, カンファレンス・勉強会・仕事 on 5月 3rd, 2011 by chibirashka – Be the first to comment

Solving World Problems with UX

by Olga Howard

UXで世界の問題を解決する、という壮大なテーマのセッション。

イラク建国の立役者的役割を果たしたと言われている、アラブの冒険家(登山家でもあり、スパイでもある)Gertrude Bellという女性を例にとって、彼女がUXメソッドを作ってどのようにアラブの国々を形作ったのかについて振り返り、それをどのように現代のworld problemsに当てはめられるかについて考えてみる、というキャッチーな説明文が載っていたので、受講してみたら、だいぶがっかりなセッション。

UX Common Language(UX共通言語)にはいろいろある。マーケット分析や競合分析、タクソノミー、ユーザビリティ、バリュープロポジションとかIAとか。

これのどれを使うのかはケースごとに異なる。UX Common LanguageをUX以外の外の世界にも使え。

Gertrudeは、世界の問題を解決するスパイになるためUXメソッドを使った。例えばTask Analysis。まずは言語を学び、アラブの国々を旅行し、部族と一緒に暮らして、その土地の人にとって何が価値とされているかについて学んだ。現状どうなのかと、どうあるべきかについて理解するため。

その後、Olgaのプロジェクトの紹介。Substitute teacher(代理教師)になるためのステップ(タスク)を分解してフローにした例(?)。この事例が結局どういう話なのか、何をレッスンとして学べるのか、さっぱり分からなかった。

ヒアリングやインタビューにより漠然とした問題をブレークダウンしてステップに分けて考えよ、ってこと?

質疑応答でも「結局何がポイントか分からないんだけど」「観点は?」という質問が相次いでいたので、私の英語力のせいというわけでもなさそうだ。

セッションのあと、Stacyやもう1-2人とお茶しながらこのセッションについて聞いてみたけど、みんな口をそろえて意味不明と言っていたので、そういうことで。

Content Strategy on a Shoestring Budget

by Carrie Hane Dennison

限られた予算内でもコンテンツストラテジーは実践できるよ、という話。

コンテンツストラテジーとは、コンテンツに関するプロセスとプランを持つことである。

HouseをWebsiteのメタファーとして紹介。

  • Furniture=Content
  • Paint/Decor=Design
  • Blueprint=Navigation System

空っぽのWebsiteに何を入れる?新品の家具?使い古した家具?予算が限られてる時にはリソースをどこに使うかプライオリティをつけて次のように考えてみよう。

  • よく見られる部屋には:best furniture
  • 機能的な部屋には:new, but inexpensive furniture
  • 自分しか見ない部屋には:keep your old furniture

コンテンツストラテジーには色んな要素(納品物)があるが、メリハリをつけることが大事。

コストを抑える方法の例として

  • コンテンツインベントリーやストラテジードキュメントを省略する
  • ページスペックシートは、いくつかのテンプレとサンプルを作り、あとはクライアントにcompleteしてもらう

組織によって、時間をセーブしたいのか、コストをセーブしたいのか異なるので、何を節約すべきかROIを理解せよ。

大事なことは、やはりサイロにならずにコラボして動き理解しあうこと。

質疑応答では、誰がコンテンツストラテジストになれるか(どういう素養が必要か)といった質問があった。バックグラウンドとしてはcommunicationやeditingがよさそう。But anybody those who can see big picture and also details(大きい絵を描く=全体像を描くことができつつ、ディテールも見れる人)、といっていたので、ミクロとマクロ両方で物事を見れるメタな人ってことか。

ROUNDTABLE: Toward an Information Architecture Curriculum and Canon

by Dan Klyn

round table round table round table

IAの学生でもあり先生でもあり実践者でもあるDanのラウンドテーブル(ワークショップ・ディスカッション)セッション。

IA教育のカリキュラムを考えるのに、みんなの知恵を貸しておくれ!といった内容で、IA learner(学生)、IA teacher(先生)、IA consumer(消費者=採用担当とか講師を使う人とか)の3グループに分かれてワークショップを行った。

私はIA consumerのチームへ。私のチームでは、USCのWebsiteのIA(UCLAでIAの先生もやっている)をやっているLynnがファシリテーターとなってワークを進めた。

まず1つめは、それぞれの立場で、IAをどのように見ているか(考えているか)などを洗い出すワーク。

2つめは、1つめのワークに基づき、それぞれ理想的なIAカリキュラムについてセールスピッチ(Elevator Pitch Sentence Structure)を完成させるワーク。

FOR (the IA leaner) WHO HAS (customer needs) the ideal IA curriculum IS A (market category) THAT (one key benefit) UNLIKE (competition), THE PRODUCT (unique differentiation).

それぞれの立場で作って、最後にチームごとにプレゼンテーション。すると、学生や先生達からは「consumerチームのセールスピッチに驚いた。専門性が大事だと思ったら、balanceが大事と言っているから」というように、ギャップが浮き彫りになったりもした。

ちなみに、私のチームで作ったセールスピッチは

For the (Consumer of IAs) who has the need for people who (hit the ground running and keep running) the ideal IA curriculum is (a broad approach to current practical and theoretical learning) that unlike (micro certifications) the product (goes beyond the core competencies. )

On ‘Shrink It and Pink It’: Designing Experiences for Women

by Jessica Ivins

design for women

女性向けデザインに関するステレオタイプと本来あるべき姿についての話で、女性向けだからとピンクや小さくする前に考えよ、という話。

なぜ、女性向けのデザインについて配慮する必要があるかというと、

  1. Eコマースの50%以上は女性が占めている(US)(アメリカでは消費購買の80%について女性が実際行なっている・または影響を与えている)
  2. 自分以外のもの(家族のもの)を買う
  3. SNSをよく利用している

女性に関するmyths(神話、伝説)やステレオタイプがたくさんある。例えば…

「女性は男性と比べてゲームをあまりやらないという伝説」
⇒「実際には、カジュアルゲームユーザーの75%は女性」

まずは先入観を捨てる必要がある。

いいデザインの例として、

  1. Visible Design(明らかに女性向け-あるいは男性向け-誰向けのデザインであるかが明快なデザイン)
    Visibleの例としてGilletteのVenus(女性向けシェーバー)
  2. Transparent Design(積極的には、女性向け・男性向けと言わないデザイン)
    Transparentの例として、FlipというカムコーダーとESPN。
    Transparentの場合、結果的にどちらのジェンダーにもアピールできることが多い。

ダメなデザインの例として、

  • ビデオデッキ
    イエール大学の調査では、男性のタスク達成率が68%なのに対して、女性は16%。女性は男性ほど、製品を征服したい欲求がない。

女性向けデザインのガイドライン

  1. Emphasize benefits over features or specs:Wiiの例
  2. Consider the full experience:ブランドとの関係。sony styleリアル店舗の例。
  3. Identify a spot on the spectrum:フェミニンとそうでないもののスペクトラムのどこに位置するのか

成功例として、Online datingサイト”Herway”とファイナンシャルサービスの”LEARNVEST”

Closing Plenary

by Cennydd Bowles

IA/UXの今後の方向を指し示していくような話。

UXはメインストリームになり一般にも認知されてきている。一方、一般化していくことでIA、デザインプリンシプルやコーディングスキルなど、必要な前提知識や基礎が欠落したUXを名乗る人たちも増えてしまっている。

そうした現状に対して、今後どうなっていくか、どんな視点が必要か、といった話。キーワードを挙げて、それに補足する形で進行。
Mainstream/ Public Awareness/ Catalysts of Change/ Trouble Ahead/ Pollution/ Backlash/ Factions/ Stagnation/ Global Outlook/ The Way Forward/ Labelism/ Focus on Delivery/ Consider Ethics/ Question Value/ Gaining Influence/ Attempts to Date/ Design & Science/ A New Angle/ Obliquity/

◯The Golden Rule of UX = Create PErsonal Value

自分達をどうラベルを付けて呼ぼうと関係ない。

何を生み出し、どれだけのハッピネスを作れるかでUX業界をjudgeすべき。
Beyond Modernism/ The Changing World/ Subversive UX/ Leadership/ Know Our Limits/ What’s Next/ A Possible Future
来年のIAサミットはニューオーリンズにて3月21日〜25日に開催。

Share

IA Summit 2011: DAY2

Posted in IA / UX / HCD / UI, カンファレンス・勉強会・仕事 on 5月 3rd, 2011 by chibirashka – 1 Comment

Discussing Design: The Art of Critique

by Adam Connor, Aaron Irizarry

IGNエンターテイメント社のAaronとPad MowのシニアエクスペリエンスデザイナーのAdamによる、デザインクリティック(批評・評論)に関するセッション。

マーケター、ディベロッパーそれぞれに少しずつ異なるボキャブラリーを使っているので共通のボキャブラリーが必要。

クリティックとはプロダクトをより良くするためのasking & understandingである。誰かを批評するということではなく、プロダクトにフォーカスすることが大事。良いクリティックとは常に良い対話のことである。

◯具体的なクリティックセッションの持ち方について

  • そのデザインについて何が起きているかを良く知っている人をセッションに呼ぶ
  • どんな立場の人であれ同等に扱われるべき
  • 何が問題か明らかにするよりついソリューションを提案しがちだが、decision makingはデザイナーに任せる
  • クリティックは何度も繰り返す
  • クリティックを受ける人は、どうやってここまでたどり着いたかではなく、何を目指しているのかをアピールしセッション参加者と共有する

◯紹介されていたツールとテクニック

  • Six Thinking Hats:6つの色の違う帽子が思考モードのメタファとなり、黄色はポジティブとか、赤は情熱的で感情的とか、それぞれのモードで思考する方法
  • laddering:「なぜ」を繰り返すことでコアバリューに到達するインタビューのテクニック

I’m Not Just Making This Up: The Value of Thinking Time in Experience Design

by Tim Caynes

UKのエクスペリエンスデザインエージェンシーでコンサルタントをしている人のセッション。すげー静かにしゃべる人で、なに言ってるかさっぱり分からない。

クライアントはプロトタイプやデザイン案など手にとって分かりやすいものをすぐ欲しがるものだが、一方、制作サイドはそれらを作るためには調査や分析の必要性を説く。つまりソリューションを提供する前にthinking timeが必要。考える部分(thinking time)についてお金が発生するということをクライアントに理解してもらうことは難しい、という問題意識に基づく話。

発見とコンセプトの間には、Ideation & Innovationがある。

プロジェクトにおける Thinking Timeを推測するための 変な計算式が登場。10年の経験の粋を集めて…というようなことを真顔で言ってたけど、多分ジョークと思われる。
ThinkingTime(tt) = days(uxd)/days(week) * crq

計算とかせずとももっとスマートな方法がある。それは、思考過程をビジュアライズすること。
More than 1 head > 1 head(1人で考えるより、みんなで考えた方が効果が大きい)

ワークショップをすることで、Thinking Timeをマキシマイズせよ。コラボレーションはThinking Timeをmultiplyするので、コスト減につながる。

これはまさにコンセントがクライアントプロジェクトで普段やっていることなので、納得度が高い話だった。

Toilet Paper and Information Sharing: Designing Compelling Information Ecosystem

by Justin Davis

toiletpaper

Thinking TimeのTimとは打ってかわり、超アメリカンイングリッシュで声がでかいJustinによる話。

トイレットペーパー買い忘れるとマジ、ブルーだよね、というような話からスタート。グロッセリーショップとはWebサイトやE-mail、買い物の時のチェックアウト(レジでの支払い)といった接点があるにも関わらず、なぜトイレットペーパーを書い忘れちゃうんだろう、トイレットペーパーを買い忘れないためのシステムとは…という題材で、インフォメーションエコシステムについて話された。

ユーザーのインタラクションは連続しており、タスクごとに関係している各デバイスは必要とする情報が異なり、またタイミング(時間)も大事ということを協調。

◯インフォメーションエコシステムについて

  • Information Ecosystemは他の人や会社といった実体とのインタラクションにより作られる生態系。
  • Information Ecosysytemの中にInteraction Ecologyがある。
    このInteraction Ecologyとは「週ごとの食料調達のためのショッピング」といった1つのストーリーを支えるもの。
  • Interaction Ecologyの中に複数のInteractionがある。
    このInteractionとは、food needs audit(何の食料が必要かのチェック)やlistmaking(買い物リスト作成)、shopping(買い物)といった行動そのもの
  • Interactionの中にDeviceがある。
    このDeviceとは、携帯、PC、POSなど。
  • Deviceの中に複数のDataがある。
    このDataとは、例えば食品アイテム、買い物客IDとか、時間や日付、場所や支払い情報など。

例えばfood needs auditを例に取ると、まず情報を集め、買い物リストを作成し、車運転して店にいき、商品選んで、チェックアウトする、というように複数のインタラクションが連続して起きる。

そのため、ユーザーの一連のインタラクションをホリスティックなモデルとしてとらえ、各インタラクション間をデータがどのように移動するのか、といったことに注意することで、よりリッチなexperienceを作れる。

つまり、各インタラクションが発生する場所(家、仕事場)、デバイス(PC、モバイル)、時間がキーになる。

具体的には、「POSが買い物リストを認識してたらどんなことが出来るだろうか」「ユーザーがいつスーパーにいるかを携帯が知っていたらどんなアラートが出せるだろうか」といったように、どのデバイスが、どんな情報を、どのように把握していれば、何を起こせるか、といった検討をするといいよ、ということ。

ちなみに、トイレットペーパーを買い忘れさせないシステムを構築するための3つのポイントとしては。

  • buying trend(どんな頻度で買っているか)
  • shopping trend(週のいつ買っているか)
  • Email borrows data from POS(どんなアイテムを買っているか、顧客IDとヒモづいて持っているなら、リンクさせて活用する)

わりと聞きやすいセッションだったけど、帰国したらすっかり忘れてるところもあり、そんな矢先(?)にたまたまスピーカーのJustinからTwitterでフォローされたので、それをきっかけに、理解を深めるべくメールとかで色々聞いて教えてもらっちゃった。お得。

PANEL: Beyond Digital: What IAs Need to Know About Service Design

by Jess McMullin, Samantha Starmer, Andrea Resmini, Priyanka Kakar

「サービスデザインについてIAが知っておくべきこと」というタイトルで、大きく3つの事例が紹介された。

Jessによるオープニングトークでは、「UX」と「Service Design」という言葉の出現について。「UX」という言葉は1908年(100年以上前)には、マーケティングの差別感のために出現。「Service Design」はそれに比べると新しい(1980年代)。その後、Service DesignについてTheaterをメタファーの紹介。

  • Channel=コールセンターやチラシ
  • Backstage=retail storeのストックルーム=オーサリングコンテンツとか
  • Support=サーバーやpaymentプロセスとか

◯事例1
PriyankaによるVanguard社の
死亡時の保険金関連のサービスにおいて。

人間の感情に配慮したデザインが必要な顕著な例。サービスを受けるためには遺族側が情報提供すべきだが、decision makingすべき人は最もどん底にある人であるケースが多い。

単なるfinancial serviceの提供ではなくそれ以上が求められる。

また、ユーザーの感情は変わりゆくのでホリスティック(総体的)なexperience mapが必要。

例えば、死亡証明書を提出させる変わりに、社会保障情報と連携することで、certificate of deathを送るようにし、遺族側からあれこれ情報を出させずに最低限のやりとりで済ませるような配慮をしたり。

また、人と人との信頼に基づくものであるので、単なるチェックリストにとどまらない、従業員トレーニングを施したり。
◯事例2:
SamanthaによるREI(アウトドア用品のECやretail shop)の例。

REI sells a lifestyle. Lifestyle is made of experience。そのためREIが提供するサービスはexperienceをサポートするものであるようにしている。カヤックを教えるイベント、プロダクト情報だけでなくどうやってプロダクトを選んだらよいかのコンテンツなど。

店舗とオンラインショップの一貫性(プロダクトインフォページに、「カートに入れる」ボタンだけでなく「find in store」ボタンを配置するなど)。

やはりキモは、cross-team pollination(各セクションのチームがどんなことをしているか共有し、理解する)。terminology matters(どんな言葉が使われているのかを知り、共有するのも大事)。
◯事例3:
Andreaによるスウェーデンの交通システムの事例

増える旅行者(通勤)の増加とCO2削減という相反する目的達成のためのデザイン。車通勤者が週の1日だけチャリや歩きでの通勤にすれば目標達成は可能、ただし現実ではない。なので、公共交通システムを改善。ガバメントと起業家、デベロッパー間でデータをAPIを公開しあって、データをオープンにし、より良い道路、より良いサービス、より良いシステムを提供するようにし、シームレスなエクスペリエンスを体験できるようにした。例として自転車レンタル。バスや電車で移動してる間にケータイで、レンタル可能な自転車があるかどうかを確認できるといったサービスとか。
3つの事例に共通するポイントは、

  • holistic experience(総体的な体験)
  • シチュエーションにあったdeliverable(アウトプット)をつくるための柔軟性

The Journey to ‘Yes’

by Alla Zollers, Jeff Parks

けっこう一般論な話なので、そんなに印象に残っていないセッション。

Yesと言わせる(「君たちの会社に任せたよ!」と言わせるとか、ボスを納得させるとか)ための道のり、というタイトル。

「My boss is the problem」というアテンションゲッターからスタート。どんな風にproblemなのか会場からコメントを募る。「くそったれ」「支配的」「とにかく意味不明」などなどFワードに近い単語がバンバン飛び出すww…。

コミュニケーションの90%以上はノンバーバル(非言語的)であるので、E-mailとかで賛同を得ようとしてもそもそもが無理である。

人間はemotionalでsocialなcreatureである。誰もが価値があると思われたい。また、否定的な反応・反抗(Resistance)はエモーショナルなプロセスとして一般的なことであるので、いちいちシリアス(or personal)に受け止めなくて良い。

Closing: Beyond User Research

by Lou Rosenfeld

白クマ本のLouによる土曜日のクロージングの話。Silo(※)をやめて(とっぱらって)、ちゃんと共有していこうぜ、という話。
※家畜飼料貯蔵庫、ミサイル格納庫、他部門と連携を取らない自己中心的な仕事のやり方

Insightsはどこにあるのか
⇒User Research/query data/log from the call center/analytics apps like omniture/voice of the customer research/report from CRM app like Salesforce/research center/agency’s user mental model/agency’s brand architecture research/net promoter score

組織のゴールとユーザーのゴールを理解せよ。

サイロがそれぞれが独立するのではなく、お互いのデータから学べ、またお互いのストーリーを語れ、デザインよりよくするために解決せよ、お互いの仮説をテストせよ。

Challengeとして:Thinking with whole brain
⇒プラクティショナーはどうやって?

  • surf those silos(それぞれのサイロの人と話せ、出かけろ)
  • establish what’s common
  • brown bag it
  • map it

⇒決定者はどうやって?

  • Blue sky it
(どんなだか忘れた)
  • Refudiate it
(どんなだか忘れた)
  • Put them together
  • Win it(
insightsのサイロをintegrateできる会社は競合を出し抜ける)
Share

IA Summit 2011: DAY1

Posted in IA / UX / HCD / UI, カンファレンス・勉強会・仕事 on 5月 3rd, 2011 by chibirashka – 1 Comment

Keynote: Data: potential and pitfalls

by Nate Silver

統計学によりインサイトを明らかにする「スプレッドシートの魔術師」Nateによる基調講演。2008年の大統領選では統計学により、50州のうち49州について予想を的中させた人物。
データとは、生の素材であり、フィクションストーリーではない。
80/20の法則:8割のデータは割とたやすく手に入る。2割から差別化、競争力のある優位性が生まれる。
まずは信用度の高いデータを使え。数と質のマトリクス。

  1. High Quality×High Quantity ⇒ 最も理想的。でも現実にはほとんど起き得ない。
  2. High Quality×Low Quantity ⇒ 次に理想的。さらなる調査の強固な基礎となりえる。
  3. Low Quality×High Quantity ⇒ 3番目。
  4. Low Quality×Low Quantity ⇒ 使えない。

We Are All Content Strategists Now

by Karen McGrane

スピーカーは、以前、レーザーフィッシュにいたUXの人。現在は、School of Visual Artsでデザインマネジメントを教えたりもしている、カレン・マクグレーン。

綺麗にラッピングされているのに箱をあけてみたら空っぽというギフトボックスをメタファーに、IAの人達は、なにが問題かを特定し、プロセスを定義し、ダイアグラムを作るのも得意だが、コンテンツがない、ということを指摘。コンテンツについてもっと議論すべきではないか、という話。

  • 美しいラッピング=ビジュアルデザイン
  • どんな状況でプレゼントをあげるか、開ける時のエクスペリエンス=IA、UX
  • 箱の中身=コンテンツ

媒体がいろいろあるので、チームが同じ方向をむいてコンテンツを作って行くには強力なストラテジーが必要。コンテンツストラテジーは、IA(およびUX)、CMS(およびテクノロジー)、ソーシャルメディアマーケティング(およびマーケティング)のどれにも関係するエリアの話である。今日からできるコンテンツストラテジーとして、次の4つ。

1. Think Beyond the template(テンプレートにとらわれるな)
既存コンテンツの扱い方。 Webサイトが新しくなると、 同じコンテンツを使っているにも関わらず、がっかり度が高くなったりする。bestとworseのexampleコンテンツのプロトタイプを作れ。プロジェクトプランのタイムラインの中に、コンテンツについても入れよ。コンテンツ移行については早い段階からとりかかれ

2. Evaluate Content quality(コンテンツの質の評価)
ただ目録を作るのではなく、中身を精査せよ。ステークホルダーに対してのアプローチが適切であるような戦略を練ろ。持っているものと必要なもののギャップに関する分析を行え。コンテンツに対してもユーザビリティテストを行え。ゴミをいくら分類したとこでゴミである。なにがゴミで、なにがそうでないかを見極めろ

3. Plan for content creation(コンテンツ制作のプラン)
コンテンツについて考えるときには、全体のブランドメッセージについて考えよ。組織のパーソナリティがどうであるか。画像・ビデオなどについてのガイドライン、コンテンツのライフサイクル(どんなタイミングで更新され、編集され、削除されるか)について指示せよ。web、メール、ソーシャルなどさまざまなタイプのチャネルについてどのように扱うか指示せよ。

4. Don’t fear new roles(新しい役割について恐れるな)
UXなんちゃらとか、ホニャララデザイナーとか、名前がいろいろマッシュアップされている。役割や領域の量に圧倒されている? オーバーラップするところもあるし、そうでないところもある。 お互いにコラボレーションすれば良い。

Creating a Navigation System… for Your Career

by Shai Idelson

元ミリタリーにいたという異色の経歴を持つShaiによる、キャリア形成についての話。

ミリタリーにいた時、(中東に派兵されてた時だっけな)とても寒く、とても暗い夜中、次のミッションを待つ間、ほんとにやりたいことはこれなんだろうか?そんな風に思った…、みたいなところから話がスタート。

IAはナビゲーション作るの得意なんだから、自分のキャリアを考えるときにも、ナビゲーション設計せよ、というような話。

  • Understand where you are now.(今いる位置を知れ)
  • Decide where you want to go(どこに向かいたいのか決めろ)
  • Identify the gap, then plan to close it(ギャップを特定し、埋めろ)

今の仕事を最大限活用しつつも、いつが去り時か知り(会社の組織がダメな時とか、モチベーションを下げる要因があるような時)、次の仕事を探す(自分にとってのドリームカンパニーはどんな会社なのか、また、誰と/誰のために働きたいと思えるか)ように、ということを話していた。

Upping Your Game: Five Things Information Architects Need To Talk About More

by Leanna Gingras

IAはIA以外のトピックについてあまり話をしていないのではないかという懸念から行われたセッション。

例えば以下5つのトピックについてもっと見識を広めたらいいのではないかという提案。

  1. Statistics:”R in a nutshell”というオライリーの本を紹介。エクセルは使えないので代替として。訴えたいことを訴えるストーリーになってるように。
  2. Business Skill:”SWITCH”という本。ステークホルダーや組織について学べ。
  3. Psychology:人間のためにデザインしているのだから人間について学べ。human behaviorとか。
  4. Narrative Fiction:プロットやシナリオ、ライティングのスキルをあげよ。相関やストラクチャ。
  5. Interpersonal Relations:結局は信頼を培うことが、仕事を終わらせるのに効果的である。

いろんな分野の本を読んだりして互いにシェアしましょう。色んなことに好奇心を持って、オープンマインドで、吸収するのが大事。

UX Communities: Starting from the Beginning (panerl)

by Matthew Solle, Martin Belam, Joe Sokohl, Eric Reiss

UXコミュニティについてのパネルディスカッション。ブリティッシュイングリッシュでモシャモシャしゃべるモデレーターとパネル達で、私には何言ってるかさっぱり分からなかった。

パネルというかオーディエンスも丸く輪になって、ディスカッションに参加するスタイルで、各地域のUXコミュニティ運営について、相談したり、アイディアを出したり…といった内容。

唯一聞き取れたのは、サウスフロリダから参加してた人の悩み(スポンサーのいないUXコミュニティ運営でスピーカーを確保するのが難しい)に対して、LAの人が、ぺちゃくちゃナイト(show&tellみたいに参加者がマイクを持って話すスタイル)がいいよ、と言っていたことぐらい。


Posting Our Hearts Out: Understanding Outline Self-Disclosure for Better Designs

by Javier Velasco-Martin

コミュニケーションツールごとに、intimacy(親しさ)を感じる度合いがあるのか、オンラインで個人的なことを打ち明ける(Self Disclosure)モチベーションは何なのか、またそこでデザインはどんな役割を果たすのか、についての研究。

オーストラリアのドナ・スペンサーというIAの彼女がtwitterで「明日デートだから楽しみ!」と発言していたのを引き合いに出して「何でそれ書いたの?」と本人にインタビューするなど、オーディエンスとやりとりしながらのセッション。

オンラインSDのモチベーションや実際に行うかどうかのvariables(影響する要素)として、Personal(Catharsis, Loneliness, Self-esteem, Work Experienceとか)、Technology(Frequency of use, Social response)、Social(social context, the people we are having a conversation with)という異なる3グループがあるとみている。

調査では、5つの主要なCMC-Computer Mediated Communication-ツール(Email, IM, Blog, Facebook, Twitter)でのSDとfrequency of useには強い相関があることが示唆されている。

現在もまだ進行中の研究なので、最終的な明快な結論はまだ出ていなそう。

Closing: The Most Valuable UX Person in the World

by Jared Spool

有名NASCAAドライバーやシャラポアなど超有名テニスプレーヤーとそれぞれの獲得賞金の写真を見せながら、スポーツ界ではランク付けが容易で、誰が最も価値あるプレーヤーなのかを測ることができる。

では、UXについてはどうやって、良し悪しを見極めるのか、というのがこのクロージングのテーマ。

採用担当を助けるための視点として、certificate、ポートフォリオ(decision processがどうであるかを知る)などがある。

どうやったらvaluableなUXパーソンになれるか。そのためにはプロジェクトワークだけではなく、practiceやcritiqueも必要。mentor-and-apprentice(徒弟)モデルも必要、デザインボキャブラリーを増やすことや、カリキュラムを作っていくことも大事。(body of knowledge trapを避けよ)。

世界で最もValuableなUXパーソンというキャッチーなタイトルだったけど、特定の誰かや特定の分野にフォーカスするという風でもなく、要は、It’s You! みたいな話か、と理解した。

Posters & Reception

concent-model_to_page-design_ias11

コンセントの今年のポスターは、”Content Model for Page Design”。
AppleのiPadのコンテンツモデルとWebページを例にあげて、コンテンツモデルを用いてページデザインを行うことができるということを説明。

Share

Denver出張

Posted in Denver, まとめ記事 on 5月 2nd, 2011 by chibirashka – 2 Comments

denver

もうだいぶ前になるけど、3月30日〜4月3日まで、コロラド州デンバーに出張に行ってきた。出張というか「IA Summit」というカンファレンスに参加するため。長谷川さんや、ジョージ、kasuyerさんと一緒に。

基本的にはカンファレンスでホテルに缶詰だったけど、少しだけ観光もできたので、そんなのも紹介しつつ、デンバーのまとめ。

【番外】

  • Yankee Pier:サンフランシスコ空港内のレストラン
Share

Row 14 Bistro & Wine Bar

Posted in Denver, カフェ・レストラン on 5月 2nd, 2011 by chibirashka – 1 Comment

cherry on top frozen yogurtでアイスを食べ、ショッピングセンターを後にし、一旦ホテルに戻った。Ericは飛行機の時間があると言っていて早めにホテルに戻らないといけないようだったし、私もStacyと夜ご飯を食べる約束を日中にしていたので。

前日26℃ぐらいまで上がった気温が、なんとこの日はマイナス3℃になり、しかも雪も降ってだいぶ寒い。なのでホテルの近場に見つけたこのビストロに4人+Stacyのメンバーで行くことに。

IA Summitお疲れ様会ということでもあったので、シャンパンを開けた。

Row 14 Bistro & Wine Bar
お店自体がまだオープン間もないということで、サーブは丁寧だったものの、若干こなれてない印象も受けた。海のないDenverにも関わらず、またまた私はシーフード(ブイヤベース)を注文してしまった。もっと具が入っててもいいのにー!って思いつつ、お上品なビストロだからこんなもんか…という気も。味は私好みだった。

Row 14 Bistro & Wine Bar

そうこうしていたら、ジャレッド・スプールや、UKのマシュー、サービスデザインのパネルに出てたプリヤンカなどなど、15人ぐらいのIA軍団がやってきて、なんか変な盛り上がりを見せたのも思い出深い…。

>> Row 14 Bistro & Wine Bar

Share

cherry on top Frozen Yogurt

Posted in Denver, ショップ on 5月 2nd, 2011 by chibirashka – Be the first to comment

3日間のカンファレンスが終わった後(最終日は終了時刻が少し早い)、私たち4人とEricの5人でCherry Creek Shopping Centerまでタクシーで行った。

iPad2を欲しい人達がいたので。結局在庫がなく買えなかったみたいだけど。けっこう大きいショッピングセンターで、私の好きなお店もたくさん入ってたから、もし一人で行ってたら、そして丸一日とか時間があったら、けっこう楽しそうだなーと思う場所だったんだけど、団体行動ではあまり楽しめないので、ショッピングはしないと割りきって、アイスだけ食べることに。

仕組みが面白そうなお店だなと思って。

cherry on top ice cream sho@

まずはカップを取って、セルフサービスのソフトクリームマシーンで好きな味のアイスを好きなだけ入れる。その後トッピング用のフルーツやナッツやチョコなどを好き好きに入れ、レジに持って行く。スケールがおいてあるのでそこにカップをのせて、言われた金額を払う。…という、量り売りアイス。

cherry on top

好きな量だけ食べれるっていうのがいい!私はシンプルなヨーグルトアイスをベースにしたけど、ハワイアントロピカルなんちゃら、みたいなものとか、チョコレートホニャララみたいなアイスもあって、無限大に組み合わせられるのも楽しい!

cherry on top

私はあまり食べれないと思って少なめにしたので、多分3ドルもしなかったと思う。

今サイト見てみたら、ハワイでも食べれそうだ。Pearl City行くことあったら寄ろうっと。

>> cherry on top Frozen Yogurt

Share

Domo

Posted in Denver, カフェ・レストラン on 5月 2nd, 2011 by chibirashka – 1 Comment

IA Summit2日目の夜は、1マイルかそこらぐらい離れたとこにある、評判のよさそうな日本食レストランへ。

ザガットサーベイでは、デンバーのトップジャパニーズレストランとか、全米で5番目のジャパニーズレストランという評価らしい。なるほど、これは期待が持てそう!内装もかなり凝ってるし。

Domo -Japanese restaurant in Denver
どれにしようかすごく迷った挙句、ラーメンもご飯も食べたくて、ラーメンとマグロ漬け丼のセットみたいなやつにした。

Domo -Japanese restaurant in Denver

でも、すごいよ、これまた。確かにラーメンではあるんだけど、日本ではなかなか食べれない感じのトッピング。なんと、海老の天ぷらラーメン!衣は天ぷらのサクサクというよりはアメリカンドッグみたいな若干ふわふわな感じ。不思議な感じだったけど、ダシは美味しかったなー。

>> Domo

Share

noodle & company

Posted in Denver, カフェ・レストラン on 5月 2nd, 2011 by chibirashka – 1 Comment

IA Summit初日の夜は、私たち4人にEricを加えた5人で16th streetのUnion Station近くにあるヌードル屋さんへ。まぁ、ファーストフードな体で、なんというか、大学の授業の後にみんなでワイワイ行ってたむろしちゃう、そんな感じのお店。

Noodleというとついラーメンを想像してしまうけど、メニューの主なカテゴリーは「Asian」「Mediterranean」「American」となっていて、例えばAsianにはPad Thaiがあるかと思えば、Thai Curry Soupなんかもある。MediterraneanにはPenne Rosaとかトマトバジルビスクとか。Americanには、マカロニ&チーズとかスパゲッティミートボールとか。

ちょっと和食っぽいものが恋しくなってきたので、Japanese Pan Noodlesをチョイス。

noodle & company

いやー、しかしこれはすごい。Pan Noodlesだから要は焼きうどんなのだろうと思って頼んだら、確かに汁の麺ではなく、炒めた感じの麺だったんだけど、味はというと、大学芋味で、すき焼きの煮詰まった汁にうどんを投入し、そのまますっかり忘れて放置してる間に若干焦げてしまった、みたいな食感と苦味の加わった、そんな感じ。そこにパクチーも入ってるからだいぶ謎。ま、面白い体験だったとも言える。

>> noodle & company

Share

Altitude

Posted in Denver, カフェ・レストラン on 5月 2nd, 2011 by chibirashka – Be the first to comment

Denver Mountain Parksツアーからホテルに戻るとすぐ、IA Summitのウェルカムレセプションがあったので、そこでしばらく色んな人と交流した後、ホテル内のレストランAltitudeへ。レストラン入り口ではキッチンの様子がガラス越しに見え、洗練された感じ。

レセプションで少し食べ物をつまんだりしていたので、フルコースという感じでもなく、日中バッファローを見かけたことだし(?)、バッファローの肉を使ったバッファローバーガーをいただいた。牛肉なんかと比べるともっと獣臭い感じで、ジューシーさは足りない感じ。

Buffalo burger at Altitude

Buffalo burger at Altitude

>> Altitude

Share