全世界最古の人類の住居Franchthi Cave(フラクスィ・ケイブ)へ

Franchthi cave

9月22日は、朝からFranchthi Cave(フラクスィ・ケイブ)に行ってきました。
ヨーロッパで最古と見られる紀元前23,000年前の完全な人骨が見つかったとされるところ。

ググっても日本語の資料がなかなか全然出てこないし、『地球の歩き方「ギリシアとエーゲ海の島々&キプロス)』にも載ってません。
AMANには、AMANコーディネートのおすすめアクティビティーの資料が客室においてあるんだけど、このFranchthi Caveというのもそこで見つけたもの。

去年行ったモンテネグロも、地球の歩き方なんかに載ってる情報はかなり限られていて全く役に立たず、結局日々のアクティビティーは、AMANコーディネートのものに頼りっぱなしだったなー。

というわけで、洞窟に行った話。

ギリシャの南東、ペロポネソス半島のアルゴリコス湾に面した(Koilada村=KILADA village?の逆側)山の中というか崖に入り口がある洞窟。
35,000年前の中石器時代に遡る時代の重要な発見があった場所として有名。

有史以前の人がどのように暮らしていたかの様子などとともに、ヨーロッパで最古と見られる紀元前23,000年前の完全な人骨が見つかったんだとか。2014年には、国際的な考古学者達により、この場所が全世界で最も古い人間の住居として認定されたんだそうです。

そんな場所に向けて10:00にAMANZOEのSUVでリゾートを出発。

…っとその前に、その時夫はビーサン、私はスウェードのウェッジウッドサンダルを履いていたんだけど、「岩を歩くから靴履き替えた方がいいかも」と言われ、一度客室に戻ってスニーカーに履き替えた。

AMANのアクティビティ資料は、それが歴史的にどういう場所なのかとかは書いてるけど、どんな場所でどんな服装が必要かとか、分かりやすい写真入りというわけでもなく、いまいち想像がつかない。

で、ともかく出発。多分、40分かそれぐらい車を走らせた。「え?こんなとこ入ってくの?」というような、道なのか農道なのかよくわからないような道も走るし、着いた先は海沿いのだだっ広い荒野。

それにしても、このビーチがものすごく秘境感。しかも、到着日と前日までの暴風が嘘のように風もなく波も静かで、エーゲ海ってこんなに美しかったのかー!と驚くばかり。
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とりあえず「荒野」で車を降りて、サインに従い、海沿いの岩場を進んでいく。
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山道。「岩を歩くから…」というのはこういうことだったのね。
けっこうゴツゴツ。石もゴロゴロ。こりゃサンダルじゃムリだわ…。

ところどころ、岩に赤いペンキで「⇒」と印があり、それに沿って進んでいく。

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道があるんだかないんだか、という足元の悪いなかではあるものの、右手をみれば美しい海。
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15分ぐらい歩くと、ついに洞窟の入り口に到着。

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入り口の前にはパネル展示的なものもある。

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で、いざ洞窟へ。

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一見大した事なさそうに見えるけど、中にいる人間(夫)と比較するとけっこう広いことがわかる。

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居住エリアだったと思われるような、エントランスとイバラで囲まれた部分を見てるとこ。
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一つひとつのパネルの説明を読んだりせず、ただ漠然と見てきただけなんだけど、35,000年も昔にここに人がいたとは驚き。

後期旧石器時代には、石器で野ロバや赤鹿を狩っていた人たちが居住し、最終氷期極大期にはキャンプ場としての使用が増えていったとのこと。さらに興味深いことに紀元前13,000年前のミロス島産の黒曜石がここから発見されていて、それはすなわち、その頃には、人間が航海・航行技術を持っていたことの証拠でもあり、ますます驚くばかり。

ちなみに、ここの洞窟の掘削は1967年にはじまり、1976年に終わっているんだけど、この洞窟は、この現代までの約3,000年の間は、すっかり見捨てられていたというか放置されていたそうです。

そもそもよくこんな辺鄙なところ、掘ろうと思ったよね。
しかも、掘れば掘るほど、様々な年代の居住の証拠や残留物がレイヤーになって出て来るらしい。

ギリシャの考古学、恐るべし。

洞窟を出たらまた来た道を戻る。
文字通りイバラの道ww

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ほんとに悪路。
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途中、つくしんぼみたいのが生えてるのをよく目にしたんだけど、触るとけっこう固い。ロバが食べるらしい。

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荒野に戻ったところ

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おまけ

Franchthi Caveまでの道を歩いていると海の向こうに小さな島が見える。
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立派な建物の前に、クルーザーやボートが何台も停まっているのが見えるんだけど、政府所有の何かなのかと思いきや、大富豪Vardilogianis家の別荘だそうです。ペトロオイルでお金持ちになった家といっていたから、石油王的な感じっぽい。

地図だと、Koronidaと書いてある島。
白丸で囲んだとこが、Franchthi Cave。
赤い★印のとこが車止めたあたり(すなわちそのあたりから歩く)。

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それからこの写真の右手の方に見える村(Franchthi Caveの右奥に見える対岸の街)は、KILADA(キラダ) villageと言って、このアルゴリコス湾あたりでとれる新鮮な魚介を扱ういいシーフードレストランがたくさんあると言ってましたー。
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KILADAの向こうの丘の上に見える白い建物が(写真はないんだけど)、AMANZOEで、その向こう側(丘を下った先)にある街がポルトヘリ、という位置関係。

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