トランジットついでにマインツへ
というわけで、サルデーニャに行く途中の経由地、フランクフルトで乗り継ぎ時間が10時間近くあったので、空港を出てマインツ(Mainz)の街を観光することにした。
空港からどんな風に行って、どんなところを回ったかなどをご紹介。
フランクフルトの空港からは電車で約30分。
空港のインフォメーションセンターで路線図をもらって、マインツまでの行き方をなんとなく教えてもらう。
電車に乗るため、空港では到着エリアから階下に降りる。乗る路線はS8と聞いていたので電光掲示板でプラットフォームを確認。プラットフォーム3番で、比較的すぐ乗れそうだった。
Flughafen Regionalbahnhof(フランクフルト空港ローカル駅)から、Wiesbaden Hauptbahnhof行きのSバーン8に乗り、Mainz Hauptbahnhofで降りる。チケットは大人片道4.8ユーロ。
6:59AM分頃の電車に乗り、マインツには7:30AM頃到着。
車内では私達の前には登校中と思われる5人の小学生の女の子たちが楽しそうにおしゃべりしていた。みんな、カラフルなアウトドアウェアにニットキャップなどをかぶっていて、すでに冬らしい感じの装い。外は雨が降っていたし、肌寒い。実際、気温は10度ちょいぐらい。
マインツにでも行ってみようかなー、ぐらいにしか考えていなかったし、外は雨だし、まだ朝早いし…ということで、マインツ駅のコインロッカーに機内手荷物を預けたあと、駅構内のインフォメーションセンターみたいなところで地図をもらい、同じく駅構内のCOFFEE FELLOWSで、コーヒー飲みながら、どんな風に回ろうか考えた。
COFFEE FELLOWS見るとなんか、ドイツ来たなーって感じがする。
とりあえずマインツでは
- グーテンベルク博物館(Gutenberg Museum)
- 大聖堂(Dom)
- ザンクト・シュテファン教会(St. Stephans-Kirche)
へ行ってみることに。
グーテンベルク博物館は9:00AMオープン。8:30過ぎにカフェを歩いて向かってみることにした。
それにしても雨。寒い。
マインツ駅を背にして、Bahnhofstr(バーンホフ通り)、そのままSchillerstr(シラー通り)に入り、Schillerplatz(シラー広場)で左折して、Ludwigsstr(ルートヴィヒ通り)を進んでいく。
朝早い時間に開いているカフェがあるのかないのかわからなかったので、駅構内のカフェでお茶したけど、シラー通りあたりには、いくつかおしゃれそうなカフェなんかも見かけたし、パン屋さんなんかもあった。
この日は、9月14日だけど、町中ではみんな真冬の格好をしている。トレンチのようなコートはもちろん、Gジャンでもボア付きとか、ダウンジャケットとか、キルティングコートとかウールの厚手のコートとか。
ドイツって総じてアウトドア系ジャケット(シェル)を着てる人が多い印象の国なんだけど、アウトドアブランドも、パタゴニアやノースフェイス、マムート、ミレーなどではなく、Jack wolfskinのウェア率が高い。気がする。
歩いてると、ちょいちょい広場もある。
ずーっと進んでいくと突き当たるような感じで、グーテンベルク博物館に到着。
グーテンベルク博物館(Gutenberg Museum)
ピンク色の建物ではなく、ミュージアムショップの並びにある近代的なビルの方が入り口。
8:59頃到着して入り口に手をかけたけどあかなかった。
ちょうど9:00になったら、中から警備員みたいな人がドアをあけてくれる。
その頃にはガイドツアーに参加しているような人たちのグループがうわーっと押し寄せて吸い込まれるように入っていった。
入り口入ってすぐ左手にチケット窓口がある。大人2枚で確か10ユーロ。
ヨハネス・グーテンベルク(1397年〜1468年)は、鉛の鋳造活字を版に組んでプレス印刷する技術を発明した人。
グーテンベルクの印刷技術以前は1500年もの間、聖書を始めとする書物の複製を手書きでやってたというのだからそれはそれですごい。
この博物館では、グーテンベルク以前と以降の聖書など貴重なものがたくさん展示されていた。
2Fだったかな、真っ暗な小部屋みたいなところに、その聖書が展示されているんだけど、その時代の聖書にはパラグラフやノンブルもない。セクションの区切りにはドロップキャップとか赤字を使ったりしていたよう。グーテンベルクの印刷技術でも普通のテキストしか印刷できないので、セクションの冒頭部分はあけといて、あとから好みに合わせてデコレーション手書きしてたらしく、結局どれもこれも見た目は全部違ってる。
それにしても、サルデーニャとギリシャに行く旅行で「グーテンベルク聖書」(42行聖書)見れるなんて思ってなかったから嬉しい!ほかにも、広重の浮世絵や、レタープレスとウッドタイプの混ざった日本で最初(1860年代)の英和辞典と和英辞典なんかも見たー!
ほかにも実際の印刷機や、ブックバインディングのツールや、美しい装飾の本など、見どころがいっぱい。
4階建てぐらいなんだけど、そんなに広くないので、1時間ぐらいあれば十分楽しめます。
ちなみに館内は写真撮影がNGで、かなりの数の係員がかなり目を光らせている。展示の説明を読むのに辞書が時々必要なのと、ちょいちょいメモ撮りたかったから、iPhone片手に回ってたんだけど、都度係員の人に写真ダメだからね、と念押しされました。
Gutenberg Museum
http://www.gutenberg-museum.de/
大聖堂(Dom)
ドイツでも3本の指に入るらしい大聖堂にも行ってみた。ケルンの大聖堂は行ったことあるし、多分そこもトップスリーに入ると思うんだけど、あと一つはどこだろう?と思っていたら、トリーア大聖堂だそうです。
さて、このマインツのDom、入り口がよくわからないけど、適当に入ったら回廊につながっていて、そこから聖堂になんとなく入れてしまった。
ケルンほど圧倒される感じはなかったなぁ〜。
Dom Mainz
http://www.mainzerdom.bistummainz.de/
Bratwurst Glöckleでランチ
それにしてもほんとに寒い。しばらく外を歩いているだけで芯まで冷えてしまう。しかも雨でスニーカーもびしょびしょ。ランチにはちょっと早いけど、身体を温めたいということもあって、お店に入ることにした。
トランジットで一瞬立ち寄ったドイツだけど、せっかく来たからにはドイツっぽいものが食べたい。
というわけで、Yelpで近隣のLocal Foodレストランでヒットしたのが、ドイツ料理の店Bratwurst Glöckle。
10:30頃行ったら店はあいてたけど、キッチンのオープンは11:00からとのことで、それまではビールやワインを飲んで待っておいた。
ドイツに来たらシュニッツェルかアイスバイン(Eisbein)でしょ。てことでEisbein(アイスバイン)を頼んだけどメニューにはアイスバインとは書いてなくて、Ganze Schweinshax’n (Fried pigs knuckle on a bed of sauerkraut an mashed potatoes) となっていたな。
でっかいおっさんに「こんなに食べるのかい?」的な目で見られたけど、ペロリと食べちゃった。
どれだけでかかったかというと、これぐらい。
お店の名前にBratwurst(ブラートヴルスト)と入ってるぐらいだから、ほんとはソーセージ食べた方がよかったかしら…。
ここのお店は、英語メニューのほか、指差しできるような料理写真のラミネートメニューも置いてあったので、観光客にも優しいけど、私達が行った時間に来ていたお客さんはみな常連のようだった。
Bratwurst Glöckle
Schusterstraße 18 – 20, 55116 Mainz
http://www.bratwurst-gloeckle-mainz.de/
https://www.yelp.com/biz/bratwurst-gl%C3%B6ckle-mainz
ザンクト・シュテファン教会(St. Stephans-Kirche)
ランチの店でわりとゆっくり過ごしたので、そのまま駅行って帰るか…とも思ったけど、せっかくなので、そして雨も上がってむしろ晴れ間も覗いていたので、ザンクト・シュテファン教会にも行ってみた。
シャガールのステンドグラスで有名らしいザンクト・シュテファン教会。
ヨーロッパのいろんな教会とか礼拝堂とか見に行ったけど、こんなの見たことない。南仏ヴァンスにあるロザリオ礼拝堂ではマティスのステンドグラスがあってそこも印象的だったけど、そんな陽光降り注ぐ明るさはなく、なんか独特。
とにかくドアを開けた瞬間、青が飛び込んでくる。
時間も余裕がなくなってきていたので、サラッとみただけだけど、これは見る価値があったと思うな。
余談だけど、ザンクト・シュテファン教会近くにあったdicke lilli, gutes kindという店が気になる。
通りかかった時には、けっこう満席近かったように見えたし、デザインやしつらえなんかも、外から見る限りでも、イマドキな感じのレストランぽくて、良さそうだった。今度機会があったら(あるのか?)入ってみたい。
dicke lilli, gutes kind
http://www.dickelilliguteskind.de/
https://www.yelp.de/biz/dicke-lilli-gutes-kind-mainz-2
★★★
そんなこんなで、行き当たりばったりの割には、それなりにマインツを満喫。
マインツの駅に戻り、チケットを買って、13:33の電車でフランクフルト空港へ。来る時同様、一人片道4.80ユーロ。14:00に空港駅に到着。オルビア行き16:00発の飛行機に乗るためにターミナル1のAへ。
私達は6:00AM頃フランクフルトについて、乗継便が16:00発と10時間あったけど、マインツではけっこうのんびりした調子でいたので、この3ヶ所+お茶やランチで終わってしまった。
もっとチャキチャキ動いてランチもマッタリしないとかだったら、乗り継ぎ時間が6時間ぐらいあれば、このコースは回れると思います。
フランクフルトには保安検査場への列のショートカットができるGOLDTRACKがあるので、ビジネスクラス以上のチケットやスターアライアンスのゴールドメンバーであれば、時間の節約ができる。
そうはいっても、延々と続くように感じられるほど長い通路がいっぱいの巨大空港。
トランジット時のお出かけは、ある程度の時間の余裕をもって行動しましょう!