パラレルキャリアセミナーでお話してきました

パラレルキャリア

気づけばもう1週間が経ってしまった。
時間があっという間すぎるなぁ〜。

さて、先週土曜日(5/21)に開催された「自分らしく働く、パラレルキャリアという選択〜多様なワーキングスタイルを知ろう〜」にゲストスピーカーとして呼んでいただきまして、私の働き方などについてお話してきました。

パーソナルスタイリストブログの方で告知してたけど、こっちのブログには書いてなかったな(汗)
ファッションとかスタイリングとはトピックが違うので、レポートはこっちのブログに書いておこうかと。

このパラレルキャリアのセミナーは、セミナー主宰者の一人で、タヒチアンダンサー/キャリアコンサルタントの友達からリクエストをいただいてお受けしたもの。

セミナー会場は我が家からも近所の外苑前(青山一丁目寄り)にある貸しスペース。こんな住宅街にこんなスペースがあったとは!

パラレルキャリア

ちょっと早めに会場に入ってプロジェクターとマシンの接続テストなどを済ませ、スタートまで時間もあったし、スタート前だというのになんだか疲れててマッタリ時間が必要だったので、お気に入りのコーヒーショップの一つであるEIGHT COFFEEに避難。
EIGHT COFFEE

毎日のように通っているコーヒーショップというわけではないし、けっこう久しぶりに行ったのにも関わらず、店主が覚えててくれて、ちょっと感動!お店のステッカーももらっちゃった。
コーヒーショップって、自然とコミュニケーションが生まれるのがいいなって思う。

さて、パラレルキャリアセミナー。

最初に、稲葉さん、正木さん、あやみちゃんからそれぞれの経験談やパラレルキャリアとは何かといった話。この会は今回で5回目だったようだけど、リピーターの方もいれば初参加の方もいるので、3人のお話でトーンを揃えるといった感じも。

稲葉さんのプレゼンテーションによると、パラレルキャリアとは「会社で仕事をしながら社外でそれ以外の仕事にも従事すること」。社外というのはNPOであったり個人での仕事であったり。必ずしも収入を得ているとも限らないということで、サイドビジネスというのともちょっと違いそう。パラレルキャリアは、ほかにもハイブリッドキャリアと呼ばれたり、副業ではなく「複業」と呼んだりもするというのにも納得。パラレルキャリアはドラッカーによっても提唱されているんだって。へぇ〜。

パラレルキャリア

あと、単に自分の収入を増やすとかという視点だけでなく、自分のスキルをさまざまな領域に活かして社会全体に貢献するというようなエコシステムの一部、シェアリングエコノミーという視点も含まれるといったあたりは、なるほどと思いました。

今回私にお声がけいただいたのは、私がデザイン会社コンセントの正社員として働きながらも、グループ会社のフラワーショップのPR担当をしていたり、パーソナルスタイリストをやっていたり、しかもしょっちゅう旅に出ていたり…と自由そうに見えるからだったと思います。

例えば私の趣味がファッションだとして、パーソナルスタイリストを趣味から仕事に発展させ、でもそれだけでは食べていけないから、コンビニでレジ打ちのバイトをするといった副業みたいな話ではなく、会社員として社会的にある程度安定した経済基盤をもち、同時に専門性を活かして仕事をしている、というあたりが、第三者からみて「パラレルキャリア」だと思える要因なのかな。

しかも、デザイン会社の広報担当に、ファッションに、お花屋さん、と一見すると全部バラバラに見えるというあたりも興味をもってもらえたのかも!?

普通の人からはバラバラに見えても、私のなかではどれも全部一緒で、コミュニケーションを扱うことにほかならないし、3つそれぞれの分野が3つ全部に活きているので、バラバラとは思っていないのだけれど…。

それに自分自身で「ビバ!パラレルキャリア!」とか「よし、副業やるぜ!」とか思ってないので、今回このセミナーにゲストとして呼んでいただいたことで、へぇ、私の働き方ってそうなのか、と改めて思ったところもあるかも。

というわけで、「講演してね」と言われても、今までそんなこと考えたこともなかったので、コンテンツをゼロからつくる作業。改めて自分がやっていることを分解して考えてみる機会になりました。

当たり前だけど、聞きに来てくださる方それぞれに環境も状況も違うと思うので、私が昔話的に経歴をしゃべっていても、再現性もないだろうし、持ち帰り感もないだろうなぁと。

どうにか構造化して説明する方法はないかな…と考え、当日は大きく2つの図を用意して説明しました。

パラレルキャリアセミナーということなので、まずは私のパレラル具合について。まぁ、前提の共有というか。

パラレルキャリア

稼働時間をそもそもどう考えるかっていうのも難しいのであくまで超感覚的だけどね。

その上で、この働き方を可能にしている要因をちょっと考えてみたところ、自分が興味を持っている分野や経験がある分野、得意な分野を全部クロスオーバーさせていて、そのクロスオーバーポイントを活かしているのでは?という風に思えてきた

それを図にしたのがこちら。(雑だけれども)

パラレルキャリア
上段が、所属先やそこでやっている仕事。
下段が、自分の興味や経験分野。

上段と下段側を垂直につないでいる線は、(たまたま)各社の事業領域でもあるので、そこをやっているのはまぁ当たり前といえば当たり前の範囲ではある。
(kusakanmuriについては便宜上Travelと書いたけど、Lifestyle全般と読み替えても良い)

とはいえ通常、所属する組織や会社の事業領域や得意分野が必ずしも自分の専門領域や興味と直接的に接点をもつとは限らない。

私の場合はラッキーなことに、そこが割と一致している。

コンセントを例にあげると、立場としては広報なんだけど、自分の関心領域や経験してきた事柄が「IA/SD/UX」で、それはコンセントの事業領域であるためいい感じで接点となっている。

そのうえ、私自身が今、インフォメーションアーキテクトやサービスデザイナー、UXデザイナーとして働いていなくても、うっすらとその辺りのことへの理解はあったうえで広報として動いている、というクロスオーバーが、私をユニークな存在にしているとも言えて、それもラッキーなことだと思う。

正直私はPRのプロとかでもないし(広報担当として働き給与をもらっているので、そんな言い方をしたら本当はダメなんだけど)、PRだけの専門家でいえば世の中にいっぱいいる。でも「IA/SD/UX」と掛け合わせると、その母数が少なくなってバリューが上がるってことね。

フラワーショップkusakanmuriも同様。
花屋でフローリストとして働いているとしたらそれは普通のことであり、そこでバリューを発揮するためには、突出したスキルやアーティスト性が必要になったりもするのだろうけど、コンセントの広報としての経験も活かしつつ、フラワーショップでPR担当をしていて、しかもお花には詳しくないけど、もう一つの事業領域である旅行の方には、自分の趣味や経験から貢献できるところというところにユニークさがある。そして、こういうユニークさって、多分通常の採用活動では採用が難しいんじゃないかと思う。すべてがファジーなので。

最も普通といえば普通なのが、Jetset Closetでのパーソナルスタイリストということになるのかも。

そんな感じで、所属先企業の事業領域が自分の関心事と近いというのは、まずそれだけで幸福なこと。

加えて、上段と下段をつなぐ斜めの線というのがこれまたユニークさに拍車をかけるんじゃないかと。

例えば、上段のコンセント(Communication Manager)と下段のFashionをつないでいるわけだけど、「一見何の関係があるのよ?」と思うかもしれない。でも実は、ファッション(パーソナルスタイリング)の知識があるからこそ、実現できている仕事がある。例えば、社員の登壇スタイリングとか。好きだからやってる側面もあるものの、社員がどのようなスタイルで登壇するのかって、多分にブランディングや会社のトンマナに影響するところでもあるという意味でわりと重要だったりする。

あるいは、上段のPersonal Stylistと下段の「IA/SD/UX」。
これも一見関係ないように見えると思うのだけど、パーソナルスタイリングについて学ぶと、それは装いを通じた問題解決であり、ユーザー中心のデザインプロセスがそのまま応用できるということがある。多くのスタイリストやパーソナルスタイリストは服飾のバックグラウンドはあっても、一般企業経験がなかったり、言語化する、体系化するというところの経験がない場合が多い。

通常「それってセンスでしょ」で片付けられがちな曖昧さのあるファッションの分野を、どうやって構造化し、理解できるようにし、しかも楽しい経験につなげるのか、という取り組み方をするスタイリストはそんなに多くないんじゃないかな…と。ファッションアイテムのファセット分類だとか、より意味を持たせるためのメタデータだとか、そういうレベルにも興味があるし、どう文脈に合わせてスタイリングするかであるとか、スタイリングによってどういう意味性を持たせるのか、ということも私にとっては重要なテーマで、私はそれを広くIAと捉えている。

上下段をつなぐ全部の線について解説するときりがないのでこの辺にしておくけれども、私はこんな風に自分の働き方を考えてみたのでそれを参加者のみなさんと共有した感じ。

この図は、自分の今の働き方がどうなっているかを考えたり、今後パラレルにやっていきたいという人が、自分が何を強みにどういう仕事をしていこうかな…と考えるときに、もしかしたら使えるのかもしれない

私自身「よし、パラレルキャリアとしてやってくぞ!」とか思っていたわけでもなく、成り行き上こうなっているだけなので、偉そうなことも言えないのだけど、これまでの経験から、何か判断するときにはこういう指針を持ってたかも!?とか、こういう傾向があったかも!?というのを5つほどティップスとして紹介してみました。

  1. Name it! :名づけちゃう、名乗っちゃう、言ってみる
  2. Option! Option! Option! :自ら選択肢を狭めることはしない。何か選択しなければいけない局面では逃げ道も残すような道を取る
  3. Think Outside the Box:固定概念にとらわれない。人が決めたルールが絶対だとは限らない
  4. Refuge:避難所をもつ。疲れすぎないようバランスを取る
  5. Cocktail Party:組み合わせと出会いを大事に。既存のもの同士でも組み合わせ(カクテル)によって新しい価値が生まれたりもするし、文字とおりカクテルパーティで誰かに出逢うと次の何かにつながったりするので人と出逢うチャンスがありそうなところにはできるだけ出向く。

人の考え方や価値観って、経験の積み重ねや出逢う人たちからの影響によって変わっていくものだと思うから、これが絶対というわけではないけれど、現時点での私はこんな感じ〜。

そうそう、このセミナー、タヒチアンダンサーのあやみちゃんの、プチタヒチアンダンスショーも見れるという面白い形式です。きっとまた第6回が開催されると思うので、パラレルキャリアに興味がある方はぜひウォッチしといてください。

パラレルキャリア

土曜日の休日にも関わらず参加してくださったみなさん、主宰者の稲葉さん、正木さん、あやみちゃん、どうもありがとう!

パラレルキャリア
パラレルキャリア
Photographer: Takayuki Hase

私のセミナーのスライド資料はSlideshareで公開してますー。

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