IA Summit 2011: DAY1

Keynote: Data: potential and pitfalls

by Nate Silver

統計学によりインサイトを明らかにする「スプレッドシートの魔術師」Nateによる基調講演。2008年の大統領選では統計学により、50州のうち49州について予想を的中させた人物。
データとは、生の素材であり、フィクションストーリーではない。
80/20の法則:8割のデータは割とたやすく手に入る。2割から差別化、競争力のある優位性が生まれる。
まずは信用度の高いデータを使え。数と質のマトリクス。

  1. High Quality×High Quantity ⇒ 最も理想的。でも現実にはほとんど起き得ない。
  2. High Quality×Low Quantity ⇒ 次に理想的。さらなる調査の強固な基礎となりえる。
  3. Low Quality×High Quantity ⇒ 3番目。
  4. Low Quality×Low Quantity ⇒ 使えない。

We Are All Content Strategists Now

by Karen McGrane

スピーカーは、以前、レーザーフィッシュにいたUXの人。現在は、School of Visual Artsでデザインマネジメントを教えたりもしている、カレン・マクグレーン。

綺麗にラッピングされているのに箱をあけてみたら空っぽというギフトボックスをメタファーに、IAの人達は、なにが問題かを特定し、プロセスを定義し、ダイアグラムを作るのも得意だが、コンテンツがない、ということを指摘。コンテンツについてもっと議論すべきではないか、という話。

  • 美しいラッピング=ビジュアルデザイン
  • どんな状況でプレゼントをあげるか、開ける時のエクスペリエンス=IA、UX
  • 箱の中身=コンテンツ

媒体がいろいろあるので、チームが同じ方向をむいてコンテンツを作って行くには強力なストラテジーが必要。コンテンツストラテジーは、IA(およびUX)、CMS(およびテクノロジー)、ソーシャルメディアマーケティング(およびマーケティング)のどれにも関係するエリアの話である。今日からできるコンテンツストラテジーとして、次の4つ。

1. Think Beyond the template(テンプレートにとらわれるな)
既存コンテンツの扱い方。 Webサイトが新しくなると、 同じコンテンツを使っているにも関わらず、がっかり度が高くなったりする。bestとworseのexampleコンテンツのプロトタイプを作れ。プロジェクトプランのタイムラインの中に、コンテンツについても入れよ。コンテンツ移行については早い段階からとりかかれ

2. Evaluate Content quality(コンテンツの質の評価)
ただ目録を作るのではなく、中身を精査せよ。ステークホルダーに対してのアプローチが適切であるような戦略を練ろ。持っているものと必要なもののギャップに関する分析を行え。コンテンツに対してもユーザビリティテストを行え。ゴミをいくら分類したとこでゴミである。なにがゴミで、なにがそうでないかを見極めろ

3. Plan for content creation(コンテンツ制作のプラン)
コンテンツについて考えるときには、全体のブランドメッセージについて考えよ。組織のパーソナリティがどうであるか。画像・ビデオなどについてのガイドライン、コンテンツのライフサイクル(どんなタイミングで更新され、編集され、削除されるか)について指示せよ。web、メール、ソーシャルなどさまざまなタイプのチャネルについてどのように扱うか指示せよ。

4. Don’t fear new roles(新しい役割について恐れるな)
UXなんちゃらとか、ホニャララデザイナーとか、名前がいろいろマッシュアップされている。役割や領域の量に圧倒されている? オーバーラップするところもあるし、そうでないところもある。 お互いにコラボレーションすれば良い。

Creating a Navigation System… for Your Career

by Shai Idelson

元ミリタリーにいたという異色の経歴を持つShaiによる、キャリア形成についての話。

ミリタリーにいた時、(中東に派兵されてた時だっけな)とても寒く、とても暗い夜中、次のミッションを待つ間、ほんとにやりたいことはこれなんだろうか?そんな風に思った…、みたいなところから話がスタート。

IAはナビゲーション作るの得意なんだから、自分のキャリアを考えるときにも、ナビゲーション設計せよ、というような話。

  • Understand where you are now.(今いる位置を知れ)
  • Decide where you want to go(どこに向かいたいのか決めろ)
  • Identify the gap, then plan to close it(ギャップを特定し、埋めろ)

今の仕事を最大限活用しつつも、いつが去り時か知り(会社の組織がダメな時とか、モチベーションを下げる要因があるような時)、次の仕事を探す(自分にとってのドリームカンパニーはどんな会社なのか、また、誰と/誰のために働きたいと思えるか)ように、ということを話していた。

Upping Your Game: Five Things Information Architects Need To Talk About More

by Leanna Gingras

IAはIA以外のトピックについてあまり話をしていないのではないかという懸念から行われたセッション。

例えば以下5つのトピックについてもっと見識を広めたらいいのではないかという提案。

  1. Statistics:”R in a nutshell”というオライリーの本を紹介。エクセルは使えないので代替として。訴えたいことを訴えるストーリーになってるように。
  2. Business Skill:”SWITCH”という本。ステークホルダーや組織について学べ。
  3. Psychology:人間のためにデザインしているのだから人間について学べ。human behaviorとか。
  4. Narrative Fiction:プロットやシナリオ、ライティングのスキルをあげよ。相関やストラクチャ。
  5. Interpersonal Relations:結局は信頼を培うことが、仕事を終わらせるのに効果的である。

いろんな分野の本を読んだりして互いにシェアしましょう。色んなことに好奇心を持って、オープンマインドで、吸収するのが大事。

UX Communities: Starting from the Beginning (panerl)

by Matthew Solle, Martin Belam, Joe Sokohl, Eric Reiss

UXコミュニティについてのパネルディスカッション。ブリティッシュイングリッシュでモシャモシャしゃべるモデレーターとパネル達で、私には何言ってるかさっぱり分からなかった。

パネルというかオーディエンスも丸く輪になって、ディスカッションに参加するスタイルで、各地域のUXコミュニティ運営について、相談したり、アイディアを出したり…といった内容。

唯一聞き取れたのは、サウスフロリダから参加してた人の悩み(スポンサーのいないUXコミュニティ運営でスピーカーを確保するのが難しい)に対して、LAの人が、ぺちゃくちゃナイト(show&tellみたいに参加者がマイクを持って話すスタイル)がいいよ、と言っていたことぐらい。


Posting Our Hearts Out: Understanding Outline Self-Disclosure for Better Designs

by Javier Velasco-Martin

コミュニケーションツールごとに、intimacy(親しさ)を感じる度合いがあるのか、オンラインで個人的なことを打ち明ける(Self Disclosure)モチベーションは何なのか、またそこでデザインはどんな役割を果たすのか、についての研究。

オーストラリアのドナ・スペンサーというIAの彼女がtwitterで「明日デートだから楽しみ!」と発言していたのを引き合いに出して「何でそれ書いたの?」と本人にインタビューするなど、オーディエンスとやりとりしながらのセッション。

オンラインSDのモチベーションや実際に行うかどうかのvariables(影響する要素)として、Personal(Catharsis, Loneliness, Self-esteem, Work Experienceとか)、Technology(Frequency of use, Social response)、Social(social context, the people we are having a conversation with)という異なる3グループがあるとみている。

調査では、5つの主要なCMC-Computer Mediated Communication-ツール(Email, IM, Blog, Facebook, Twitter)でのSDとfrequency of useには強い相関があることが示唆されている。

現在もまだ進行中の研究なので、最終的な明快な結論はまだ出ていなそう。

Closing: The Most Valuable UX Person in the World

by Jared Spool

有名NASCAAドライバーやシャラポアなど超有名テニスプレーヤーとそれぞれの獲得賞金の写真を見せながら、スポーツ界ではランク付けが容易で、誰が最も価値あるプレーヤーなのかを測ることができる。

では、UXについてはどうやって、良し悪しを見極めるのか、というのがこのクロージングのテーマ。

採用担当を助けるための視点として、certificate、ポートフォリオ(decision processがどうであるかを知る)などがある。

どうやったらvaluableなUXパーソンになれるか。そのためにはプロジェクトワークだけではなく、practiceやcritiqueも必要。mentor-and-apprentice(徒弟)モデルも必要、デザインボキャブラリーを増やすことや、カリキュラムを作っていくことも大事。(body of knowledge trapを避けよ)。

世界で最もValuableなUXパーソンというキャッチーなタイトルだったけど、特定の誰かや特定の分野にフォーカスするという風でもなく、要は、It’s You! みたいな話か、と理解した。

Posters & Reception

concent-model_to_page-design_ias11

コンセントの今年のポスターは、”Content Model for Page Design”。
AppleのiPadのコンテンツモデルとWebページを例にあげて、コンテンツモデルを用いてページデザインを行うことができるということを説明。

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One Comment

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